ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

革命の子どもたち

2014-07-03 20:21:06 | か行

なんかこの映画、
「いま、見るべき」な気がすごくする。

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「革命の子どもたち」68点★★★☆


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元日本赤軍の重信房子氏と
ドイツ赤軍のウルリケ・マインホフ氏。

二人の女性革命家の娘たちが
カメラの前で母を語り
「彼女たちのしたことは何だったのか」を考察するドキュメンタリー。

いまひとつ、よくわかっていなかった
この時代の、この辺りの状況が
けっこうよくわかる映画でした。


1968年、パリ五月革命から
世界に飛び火した若者のデモや革命の空気。

資本主義や、ベトナム戦争に「NO!」と言い、
戦時中の世代がいまだ権力を持つ世の中に「NO!」という彼らが、
次第に武装集団になっていくその過程を見ながら

「ん?最近、何処かで見たな?」と思ったら
そうか!「マンデラ 自由への長い道」か!

世の中をよくしようとしていたのに
なぜ、人を傷つけてしまうの?
いまいち理解不能にぼんやりしていた線引きが、
なんとなく、うすぼんやりからぼんやり、くらいになってきた(笑)

ウルリケさんはもう亡くなっているんですが、
彼女の娘さんも、重信さんの娘・メイさんも
どちらも超聡明で

主観と客観を冷静に分けて話すので、
明快で勉強になったんですね。

娘さん二人がどちらも
ジャーナリストとなっていることも興味深いですな。

ウルリケさん側をより知るために
「バーダー・マインホフ 理想の果てに」(2010年)を
もう一度、紐解こうと思いました。


★7/5(土)からテアトル新宿ほか全国順次公開。

「革命の子どもたち」公式サイト
コメント
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