最高にアガる!ミュージカル!
「イン・ザ・ハイツ」78点★★★★
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ニューヨーク市マンハッタン北部に位置する
ワシントン・ハイツ。
移民が多く暮らすこの街で育った
ウスナビ(アンソニー・ラモス)は
両親が残した食料雑貨店を継ぎ
日々を忙しく過ごしているものの
心のどこかで
「故郷プエルトリコに帰って、次の人生のステップを踏み出したい」と考えている。
そんなある日、頭脳明晰で名門大に進学し
「街一番の出世頭」と評判だった
ニーナ(レスリー・グレイス)が
ふらりと街に帰ってくる。
ニーナに恋していた
ウスナビの友人ベニー(コーリー・ホーキンズ)は
心中穏やかでない。
そしてウスナビもまた
デザイナーを夢見る魅力的なバネッサ(メリッサ・バレラ)に
微妙なアプローチを試みるのだが――?!
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大ヒット作「クレイジー・リッチ!」のジョン・M・チュウ監督が
傑作ブロードウェイ・ミュージカルを映画化。
いや~
音楽もダンスもすべてが全力!で
最高に気持ちよく
いまの閉塞感を
グワッと吹き飛ばしてくれるミュージカルです。
ガチなミュージカルファンでないワシも
まず夢中になったのが、音楽。
カリビアン×ヒップホップ、サルサにポップス、R&Bと
あらゆるジャンルがうまく使われていて
ここまで音楽すべてがよいミュージカルも珍しいのでは?と思った。
劇中のセリフと音楽が溶け合う部分を
ラップが絶妙につないでくれて
「あれ?歌い出したよ?」的な違和感がうすい。
加えて
水しぶきもパワフルなプールの群衆ダンスシーンや
街での群衆ダンスシーンなど
とにかく
高揚感とパッションがすごい。
スクリーンから汗と蒸気がたちのぼるような感じで
こちらも熱くなりました。
ジョン・M・チュウ監督の
ベタなほどの盛り上げがまた爽快で(笑)
かつ、自身の”移民”たるルーツも
しかと根にあるんですよね。
主演のウスナビ役、アンソニー・ラモスも自身がプエルトリコ系で
ニューヨークに暮らす移民の現状が
とにかくリアルだし
それに
貧しさに埋もれる”地元”から
外へ飛び出すのか、ここに留まるのか――に
若者たちが悩む、という展開は
世界じゅうの誰もに共感できるものだと思う。
特に街の出世頭、エリートとして期待されて大学へ進んだものの
社会の荒波に苦戦するニーナのもがきが
胸にせまります。
137分ちょっとの長尺も
エンディング近くのトリッキーな映像の遊びなど
所々にスパイスを効かせて
あっという間に感じた。
そうそう
本作のオリジナルを自作&主演した
リン=マニュエル・ミランダも、本作に顔を出してます。
ヒントは――
「かき氷屋さん」!(って、全然クイズになってねぇ!笑)
★7/30(金)から全国で公開中。
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