ブルーノ・ガンツが出てる。
久しぶり、久しぶり!(喜)
「エレニの帰郷」69点★★★☆
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20世紀末の現在。
映画監督の“A”(ウィレム・デフォー)は
両親の人生を題材に映画を撮っている。
母親エレニ(イレーヌ・ジャコブ)と
恋人スピロス(ミシェル・ピコリ)、
そしてエレニを支え続けたヤコブ(ブルーノ・ガンツ)。
歴史に翻弄された男女の物語だ。
だが製作は思うように進まず
しかも現在、“A”自身も問題を抱えていた…。
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2012年に事故で急逝した
テオ・アンゲロプロス監督(享年76歳)の作品。
「エレニの旅」(04年)に続く
20世紀を描いた三部作の二作目ですが、
続編というわけではなく独立した作品なので、
単体で見ても大丈夫です。
でも三作目の途中で亡くなったので
これが遺作となってしまったんですねえ。
ストーリーは
主人公の映画監督“A”(ウィレム・デフォー)が
自身の母エレニを映画にしようとし、
そこに両親の実際の物語、“A”の現在が交互に描かれ、
やがて入り交じり、不思議な融合を果たしていく……というもの。
時代も交錯するし、
また歴史事件や背景や“知ってて当然”の感ありで
すんなりと見るには及ばないところがありますが、
やはり映像が圧巻。
どこだかまったくわからないけれど
雪の平原にぽつんと1両編成の電車がやってくるシーン
放送を聞くために
大勢の人々が集まってくる広場のシーン、
数奇な運命を経て3人が再会する駅のシーン……。
磨き抜かれ、完璧に統率された“芸術”ですね。
あまり考え込まずにまずは浸り、
感じるのもいいかもしれません。
で、あとからゆっくり考える、という。
★1/25(土)から公開。
「エレニの帰郷」公式サイト
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