沖縄でヘリが墜落したというニュースを聞いて
いま、これを紹介せねば!と思いました。
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「標的の村」73点★★★★
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琉球朝日放送製作、
中身の濃いドキュメンタリーです。
舞台は
沖縄本島北部に広がるやんばるの森、高江地区。
ここは周囲を
米軍演習場に囲まれていて、
ジャングルからいきなり訓練中の米兵が現れたりする場所。
そのうえ2006年に
オスプレイ用の新ヘリパッドが建設されると聞き、
住民たちは当然反対運動をするんだけど
なんと反対運動をした住民たちが
「通行妨害」なんて罪で訴えられてしまう――!
弱い立場の住民を守るべき国が訴えるって、なにごとか?!
これって反対運動を萎縮させ、
住民を分断させるためなの国の策略ってわけです。最悪でしょ?
カメラは6年にわたる反対運動を追い、
そしてついに12年、
オスプレイが配備されるまでを映します。
まず、もうね
沖縄の人たちが気の毒で、
見てて涙が出てきましたよ。
何にって
アメリカにおもねって自国民の人権を蹂躙する
日本という国の情けなさに。
基地の前で抗議の座り込みをする住民の悲痛な叫びと、
それを排除しようとする県警。
同じ沖縄人同士が対立させられている、異常で悲しい状況に泣けてきた。
しかもこうした問題って
本土ではほとんど報道されないんですから。
本作は47分バージョンが
沖縄ローカルで放送されたそうですが
「それでは全国にこの問題を知らせることができない」と
制作者たちは劇場公開を決めたそう。
テレビでは流せなかったシーンも入れ、91分になっているそうです。
正しい“ジャーナリズムの姿”と思います。
基地関連、沖縄関連のニュースを
凝縮してじっくり知るいい機会になります。
映画のなかで
「なぜ米軍は高江地区で、低空飛行や危険な訓練を行うのか?」が
明らかにされるくだりは、ホント衝撃でした。
それが本作のタイトルになってます。
観るべし!
★8/10(土)からポレポレ東中野ほか全国順次公開。
「標的の村」公式サイト
本作の最初の30分の全国ネット版(月曜未明の放送)も観ましたし、沖縄限定の47分版もネットで観ています。この47分バージョンにオスプレイを加えたのが劇場公開版です。
話には聞いていた普天間封鎖デモの攻防を映像で観るのは辛かった。
分断統治を絵に描いたような植民地政策ではないですか!最初は排除する権力側に反感を覚えましたが、そのうち彼らの本音はどうなのだろうと思った時に、中には心で泣いている人もいるのではと本当に複雑な気持ちになりました。
権力側につくメディアはいらない。弱者の側に立つことがメディアのレゾンデートルではないでしょうか。公正中立なんかくそくらえ!
お勧め度5。日本人必見なんてセコイことは言いません。人類必見です!
全国ネット版も、沖縄限定版も
ご覧になってるとは!
すごいですね!
沖縄の問題はけっこう気にしていましたが
高江の話はまったく知らなかったです。
対立する警官と人々の図に
ホントに泣けてきました。
先日の名護市長選は
ここ数年で一番「よっしゃ!」と
心からガッツポーズ出たニュースかもしれません。
まあ、すぐに民意無視の
腹立つことされてるわけですが・・・。