ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け

2013-03-24 14:30:55 | か行

リチャード・ギアの近年の最高傑作って
「クロッシング」(08年)だとワシは思ってます。

「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け」64点★★★


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ニューヨークに暮らす
実業家のロバート・ミラー(リチャード・ギア)は
2008年のリーマン・ショックも生き延びたリッチマン。

大邸宅に暮らし、よき妻や子どもたちに囲まれ、
可愛い孫もいて
幸せの見本のような人生を送っている。

だが、あることから
ロバートの人生の歯車が狂い始め――。

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リチャード・ギアが上質のシルクを着こなすように、
さらっと“カリスマ大富豪”という役を身にまとっている。

品のよい、コロンの香りすら漂ってくるようで
やはりすごいと思いました。

しかし内容は定番すぎる“転落劇”。


非の打ち所なさそうな男が、実は愛人に溺れており
会社の内情も火の車。

自業自得ともいえることから
さらに運命の歯車が狂っていく――という話で

テーマの古さは否めず、
展開も平凡で残念。

ただ監督は本編が初長編作で
しかも
「低予算でいかに億万長者の世界を創造するか」が課題だったんだって。

そう聞くと「へえ」と思う。
けっこうリアルにリッチな映像になってるから。

ロケ場所の選び方もうまいし
なによりやはり
リチャード・ギアの優雅な所作とたたずまいに
プライスレスな価値があったんでしょうね。


★3/23(土)からヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。

「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け」公式サイト

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