ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

エンジェル ウォーズ

2011-04-10 23:14:07 | あ行

これは期待以上の快作!

「エンジェル ウォーズ」80点★★★★



ある理由から
監禁生活を余儀なくされた
少女ベイビードール(エミリー・ブラウニング)。


抜け出すことは不可能という
絶望的な状況のなか

あるとき
彼女の意識と体は突然、
異次元空間に飛ぶ。


その世界で彼女は賢者(スコット・グレン)から
生き抜くための知恵を授かる。


「敵と戦い
四つのアイテムと、謎のラストアイテムを揃えれば
自由を勝ち取ることができる」


――現実世界に戻った彼女は
4人の少女を仲間にして

現実と異次元を行き来しつつ
自由を求めて戦いを始めるのだが――。



「300」「ウォッチメン」のザック・スナイダー監督が
初めてオリジナル原案を映像化した
アクションファンタジー。


正直、かなりすっ飛んだ
B級映画かなあと思ったけど

いや~
飛んだは飛んだけど
おもしろさにマジでぶっ飛びました!


いままでの作品で、一番いいじゃん!



ブロンドにヘソ出しセーラー服姿、
そこに日本刀をひっさげた
「東京カワイイTV」(By.NHK)系ギャルが

極限に作り込まれた
ゲーム的世界で壮絶なバトルをする。


なぜ戦う?なぜこんなに強い?――って
最初はワケわかんないんですが(笑)


映像にとりあえずねじ伏せられちゃう。


独特のスローモーションを多様したカットや
見たことのない構図、

ガンガンかかる音楽と

キレのいいミュージックビデオに
のっかてるような
気持ちよさに身を任せてしまう。


しかし
じゃあ話はすっ飛ばしてるのかというと

これがちゃーんとラストまで
整合性を保ってるんですねえ。


そこが、素晴らしい!


映像と内容が、乖離してない。
筋が通ってる。


しかも思い返すと
「あ、もしかして……?」的謎解きが楽しめるほどの
堅牢さもあって。



バトルシーンにしても
ミニスカートの太ももに傷ひとつつかない
ウソっぽさが

生々しい殺戮より
ワタクシには好みでした。

ダーク版「バーレスク」とも
言えるかもしれないなあ。


「スコット・ピルグリム VS.邪悪な元カレ軍団」(4/29公開)も
日本カルチャーの影響を
ガンガン感じる快作だけど

あちらはパックマンやファミコンのチャーミングさで
こちらはXboxって感じかな。


いずれも
ニッポンを誇りに思える作品で
うれしいね!

★4/15から全国で公開。

「エンジェル ウォーズ」公式サイト

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2011-04-12 03:44:03

面白そうなニオイはするんだけど
ゲームっぽかったら苦手だしな……。
難しいね~。

テレビでやるまで待つのが得策かな。
返信する
はじめまして (tink)
2011-04-13 15:10:17
私も試写会を観た者です。

はっきり言って、
凄い面白かったです!

予想外なストーリー展開に
放心状態になりつつも、
あの映像の迫力と監督の
美的センスがたまらない!!

共感したので思わず
コメントしちゃいました。
返信する
unknownさん (ぽつお番長)
2011-04-13 23:40:41

ゲームですコレは。

でも、面白いですよガチで。
返信する
tinkさん (ぽつお番長)
2011-04-13 23:44:03

共感、うれしいす!

アメコミ世界より
断然、我々寄りなんじゃん?監督?
って
感じでしたね~~(笑)
返信する

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