
慌てず、一呼吸、おいてみる。
この映画から学んだことで、いま、ものすごく精神が安定している。
ぜひ、観てほしい!
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「ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方」74点★★★★
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大都会ロサンゼルスに住む若夫婦ジョンとモリー。
ジョンは動物写真家で、モリーはカラダにいい料理を紹介する料理家。
二人はある事情から「自然のままの農場」を作ろうと
郊外に移住することを決意する。
だが、夫婦がたどり着いたのは
東京ドーム17個分もの面積のある、しかし荒れ果てた土地だった――。
草木も生えないような土地を開墾し、
理想の農場を作るべく奮闘する夫婦の8年間を
夫が撮ったドキュメンタリーです。
まず
8年の奮闘を91分に凝縮し、
素晴らしくまとめたことに拍手したい!
それに
自然に囲まれたステキな田舎暮らし・・・・・・
とかを想像すると、まったく甘くないんです。
その苦難の道のりはあまりにも奇跡で、ドラマチックで
生も死も生々しく、だからこそ美しい。
これは動物写真家である夫ジョンでならではの
公平で、冷静な視線ゆえだと思う。
最初、荒れ地を前に、観客も夫婦も呆然とするけれど
妻モリーが「自然農法の伝道者」ともいうべき師匠を見つけたことで
1年目は驚くほど開墾が進むんです。
「あの荒れ地を、よくぞここまで!」と思いきや、
驚きの出来事が起こり、農場は少しずつコントロールを失っていく。
度重なるコヨーテの襲撃で
ニワトリが惨殺され
自然のままにたわわになった果実は
ムクドリの襲来で売り物にならない。
さらにカタツムリの大量発生、アブラムシの発生・・・・・・
と
夫婦を襲う試練の連続はあまりに酷く
見ているこちらが「もう、やめませんか?」と、投げ出したくなるほどなんです。
しかし、夫婦は諦めない。
そして夫婦が気づき、実践していく「解決法」と、それがもたらす結果はまさにアメージング!で
それはいま、ウィルスの脅威にさらされる世界にとっても
実に示唆的だと思う。
ぜひ、観てほしいんです。
それにしても。
23歳のころから、ずっと田舎暮らしに憧れ続けているワシ。
正直「いつかは。。。」と
ドリーミングな理想を描いていましたが
やはり無理かもしれない・・・・・・と、この映画で思わされた。
だって自然に近いことはすなわち
生と死を直視することなんだものね。
獣害とかに、対応できないよ、とても(泣)。
現実を知り、いまできることを見せてくれる、という意味でも
重要な映画でした。
★3/14(土)からシネスイッチ銀座、新宿ピカデリー、YEBISU GARDEN PLACEほか全国順次公開。
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