日本から
この二人を選んだセンスにブラボー!
「ふたりの旅路」69点★★★★
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神戸で一人暮らすケイコ(桃井かおり)は
ラトビアの首都リガで開かれる
着物ショーに参加することになる。
美しい街リガでは
着物に憧れる大勢の市民が
ショーに詰めかけていた。
だが、ケイコはショーの会場で
ある人物を見かけ
おののき、我を忘れる。
それはそこにいるはずのない男(イッセー尾形)だった――。
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ラトビア出身の監督が
桃井かおり×イッセー尾形を主演に撮った作品。
冒頭から惚けたような表情で
着物姿でゆらゆらと異国をさまよう桃井かおり氏。
一瞬
「BSでやりそうな情緒豊かなラトビア散歩――?」と思いきや
謎のイッセー尾形の登場で
じわじわとストーリーが動き出していく。
彼を見て、おびえる桃井氏の様子、
ほかの人には見えていない様子から、
どうやらイッセー尾形氏は幽霊らしい。
よく知っている人物・・・でもこの他人行儀な会話は、夫ではないのか?
――と、すごく謎めいているので
全ては映画を観ていただいたほうがよさそうです。
観ていくうちにいろいろな謎が解け、
冒頭からの桃井氏の表情、着物を取り出す様子、
20年前の阪神大震災の影、
そして
ラスト、舞台に見える白無垢の花嫁――全てがつながってゆく。
監督は1960年、ラトビア出身の
マーリス・マルティンソーンス。
2010年から、その才能に惚れ込んだ桃井氏とタッグを組み、
今回が3度目のタッグだそう。
全てを俳優、いや、観客に「あずけた」
この潔さを評価したいと思います。
★6/24(土)から渋谷ユーロスペース、丸の内TOEIほか全国順次公開。
「ふたりの旅路」公式サイト
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