けっこう意表を突かれまくりました。
「ポップスター」70点★★★★
*******************************
2000年、アメリカのある町に暮らす
14歳のセレステ(ラフィー・キャシディ)は
劇的な人生の変化に直面していた。
学校で起きた銃乱射事件に巻き込まれたのだ。
なんとか一命を取り留めたセレステは
姉(ステイシー・マーティン)と追悼曲をつくり
追悼式で披露する。
そのけなげな姿と曲が
全米で話題になり
マネージャー(ジュード・ロウ)が彼女をスカウトにやってきたーー。
そして17年後の2017年。
31歳になったセレステ(ナタリー・ポートマン)は
どうしているのかーー?
*******************************
この宣伝ビジュアルから
「華やかなスターのスキャンダラス人生」みたいに思うと
「え?」となること必須。
いきなり学校で起こる銃乱射事件に始まり
エンドクレジットが最初に流れたり、
想像するようなステージーシーンがなかなかなかったりと
とにかく挑戦的なんです。
とことんダークで陰鬱な画面といい、
あえて言うならヨラゴス・ランティモス監督の
「聖なる鹿殺し」(17年)に近い世界観かなあ。
ナタポーの少女時代を演じる
ラフィー・キャシディの比重がすごく大きくて
彼女が「聖なる~」に出てるからかもしれない。
銃乱射事件で生き残った少女がスターになり
そして17年後、彼女の過去を想起させる事件が起こるーーという話なんですが
結局、描かれているのは
我々をとりまく世界と、それを写し出す人間の行動と悲劇。
現在進行形の「時代」の変化、だと思う。
監督のブラディ・コーベットは
「シークレット・オブ・モンスター」(15年)の監督で
俳優でもある方。
相当にひねた感性の持ち主のようですな。
ただ、試みはおもしろいんですが
姉妹の間にあるモヤモヤ部分などがやや散漫であるのと
ジュード・ロウの存在がぼやけているのと(けっこう致命的?笑)
キモであるはずのラストのライブシーンの演出が
チープすぎるのがなんとも(笑)
いや、それも計算のうちーーかもしれない。
★4/3(金)から公開が延期となりました。近日公開予定。
※公開情報は公式サイト、劇場情報をチェックしてください。
いわずもがなですが、状況を鑑みて、無理なきように
よきタイミングでご鑑賞いただけることを願っています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます