もっとミステリーかと思ったので
その相違ですかね。
「グラスホッパー」32点★★☆
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東京・渋谷。ハロウィンの夜。
仮装した人々でごった返すスクランブル交差点に
一台の車が突っ込んでくる。
中学教師だった鈴木(生田斗真)は
婚約者(波留)をその事件で失った。
車の運転手は現行犯逮捕されるが
鈴木は「犯人は別にいる」というメッセージを受け取る。
彼はそこから
闇社会に生きる殺し屋・鯨(浅野忠信)、蝉(山田涼介)、
その裏に存在するドン(石橋蓮司)の存在を
知ることになるが――?!
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伊坂幸太郎氏原作。
原作未読なんで、勝手にもっとミステリーっぽい話を期待したのだけど
どちらかというと、バイオレンス寄りだった。
冒頭の事件発端シーンは
「ハロウィンに盛り上がる渋谷のスクランブル交差点に
暴走車が突っ込む」――という話なんですよ。
うわあ、リアル(苦笑)。
イヤな感じが「イヤ」をしっかり保ちつつ、リアルだと
超えて「嫌悪」になるなあ、と思ったほどです。
滝本監督って
「犯人に告ぐ」(07年)とかけっこうおもしろかったんだけど
「脳男」(13年)は未見なので
主人公のひとり殺し屋の蝉(山田涼介)が日常的に苦しむ耳鳴り音や
彼が人をあやめるときの血しぶきなどが
かなり、ワザと増幅され、
不快に描かれているのがしんどかったんですが
これは監督の意図なのかなあと、考え込んだ。
なにより
吉岡秀隆氏演じる「押屋」の存在感が
その登場ボリュームよりも、かなり秀でて高いので
もっと、彼にクローズアップすればいいのになあとも思った。
実際、原作読者によると
「押屋」が、けっこうクローズアップされてるんですって?
そっちをもっと見たかったわあ←単なる、吉岡ファン(笑)
惜しい。
グラスホッパー=トノサマバッタの群生が、
スクランブル交差点を行く人々の早回し映像とダブるシーンなど
映画ならではだなあと思ったんですが
ただ、話はどこに流れ着くわけでもなく、
「闇が闇を成敗した」ということになっちゃうのかなあというのが
消化不良ではありました。
★11/7(土)から全国で公開。
「グラスホッパー」公式サイト
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