ポスターのイメージから
「ケイト・ウィンスレット、またよろめきロマンス系かしら」と思ったけど
(失礼な!)
意外によかったんですよ。
「ヴェルサイユの宮廷庭師」71点★★★★
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1682年、フランス。
女性造園家のサビーヌ(ケイト・ウィンスレット)は
国王ルイ14世(アラン・リックマン)が造営する
ヴェルサイユ宮殿の庭作りのコンペに参加することになる。
造園の責任者であり
キッチリ&幾何学的な造園を得意とする
ル・ノートル(マティアス・スーナールツ)は
サビーヌの斬新なアイデアに驚く。
一度は退けたものの
気になったル・ノートルは
サビーヌの自宅を訪ねる。
そこで彼が目にしたものとは――?
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あのヴェルサイユ宮殿の庭の一つを作った
女性宮廷庭師、というお話。
この人物が実在だったらより面白いんだけど
残念ながら、そこはフィクション。
でもいまの時代に通じる
「働く女性」の姿を描いていて
なかなか魅力的な作品でした。
それに
造園家ル・ノートルなど、ほかの主要人物は実際するし
ヴェルサイユ宮殿に彼女が作ったという設定の庭も
実在するそうです。
なにより造園家の仕事が
「優美でキレイなお花の世界」ではなく、
ほとんどが泥まみれの、地道な土木作業であるという点に
好感を持ちました。
賢いヒロインが王と対面する場面など、
決めどころのセリフが
ワシ的にはやや物足りないんですが
とにかく、まあ
ヒロイン役のケイト・ウィンスレットが美しい。
撮影中、第三子を妊娠中だったそうですが
そのボリューム感もさることながら、
大らかな愛の表現が見事だなあと。
そんな彼女とじれったくなかなか進まない
ル・ノートルとの恋、
彼女の辛い過去、
そしてル・ノートルのいじわる妻の登場など、
ドラマ要素をうまく取り入れていて飽きさせません。
おなじみ『週刊朝日』「ツウの一見」で
ガーデンデザイナーの吉谷桂子さんにお話を伺いまして
いろいろ興味深かったのですが
なにより
この映画がまるっと“メイド・イン・イングランド”であることが
楽しみ方のポイント、と伺って「なるほど!」でした。
ロケ地もイギリス好きにはすぐにわかる
名所が使われているとか。
そういや
アラン・リックマン先生が監督だし
製作はBBCだしね。
★10/10(土)から角川シネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマほか全国で公開。
「ヴェルサイユの宮廷庭師」公式サイト
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