ジィィィンときました。
いろいろ考えました、ハイ。
「あなたへ」75点★★★★
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富山のある刑務所で
指導技官をしている倉島(高倉健)は
最近、妻(田中裕子)を病気で亡くした。
ある日、亡くなった妻から
絵手紙が届く。
そこには「故郷・長崎の海に、散骨して欲しい」と書かれていた。
倉島は富山から車で
長崎を目指すが――?!
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亡くなった妻(田中裕子)の遺言に導かれ、
富山から長崎まで車で旅をする夫(高倉健)が、
道中、様々な人と出会い、
また妻の思い出と向き合うロードムービー。
悲しい旅路ではあるけれど、
涙・涙ではなくホッと人心地つける映画です。
1時間51分という長さも、
ゆっくりとしたテンポも、
年齢高め層にやさしく心地よい。
すでに中年の域にある自分にも、
実に見やすかったですハイ。
童謡歌手という設定の
田中裕子さんの歌がうまいのにもびっくりしたし
非常に気を使った、しかしさりげない演出で、
小さな役にも贅沢な役者を配置し、深い印象を残します。
旅は道連れで出会うビートたけし氏、
お調子のいい販売員・草剛、
ワケありふうの佐藤浩市に、ほんの一瞬の浅野忠信、
そして綾瀬はるか……などなど。
81歳の健さんも、もちろんすごい域に来てるんですが
病床の奥さんに甘える様子なんて
初々しいというか、若々しいというか、とても可愛らしい。
散骨のときの小さな仕草まで、よかったなア。
原作は未読ですが
「津軽百年食堂」の原作者でもある
森沢明夫氏。
1969年生まれって、全然かわんないんですけど(笑)
こういう“土地”にこだわった感じとか、落ち着いた雰囲気とか、
意外と、好きかもしれない。
しかし、見終わって一番思ったのは
“散骨”って悲しいかも・・・ってこと。
自分、お墓なんかいらないし、散骨もありかな~とか
漠然と思ってたんですが、
やってもらう側がよくても
これ、やる側はかなり切ないなあ、と身に染みた。
もっと、ちゃんと考えよ。
★8/25(土)から全国で公開。
「あなたへ」公式サイト
シニア層の観客が圧倒的に多かった。嫌な予感がしました。予感は的中。ポップコーンの音じゃなく、レジ袋などのガサガサ音。それから、話声。極めつけは着信音。私、キレそうになりました。最低観客賞でも出したい気分です。
さて、この作品。健さんも寄る年波には勝てない。65歳位の設定には無理がありました。とは言え、ストーリーに強引さはなく、非常に判り易かったです。タケちゃんがあんな役回りだっただけに、浩市くんのワケアリ風のキャラで何かあるなと思ったら、図星でした。
変な突っ込みですが、富山→飛騨→京都経由大阪→和田山→下関→平戸。飛騨ルートは不要ではないかな~。和田山に行くのなら、福井ルートでしょ。(こんなのはどうでもよいか~)
評価 冒頭の風鈴のエピソードが好きです。私も結婚してみたかったな、と一瞬思いました。
ついでですが、ウシジマくんは必見の映画ですよ。私のストライクゾーンをかなり鋭くえぐりました。
私も風鈴のエピソード好きです!
ウシジマくん
見て観こようかな・・・