ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

バイス

2019-04-01 23:49:30 | は行

ちょっとしたヒット中という

「記者たち~衝撃と畏怖の真実~」(公開中)と併せてぜひ!

“あの事態を起こした側”を描いているんですよーw

 

「バイス」70点★★★★

 

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2011年、9月11日。

同時多発テロの衝撃に見舞われたアメリカで

ホワイトハウスで陣頭指揮にあったのは

チェイニー副大統領(クリスチャン・ベール)だった。

 

不在のジョージ・W・ブッシュ大統領(サム・ロックウェル)よりも権力を持ち

長官ラムズフェルド(スティーヴ・カレル)からの連絡にも

「押せ押せ」の強気で答える彼は

まさに“陰の米大統領”だった。

 

が、もともと、相当な“ロクデナシ”大学生だったチェイニーは

いかにして、そんな権力を手にしたのか?

 

映画は1963年、若くアホな大学生チェイニーの当時を振り返っていく――。

 

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ヒット中の

「記者たち~衝撃と畏怖の真実~」(公開中)

 

で明らかになる敵、というか

「世界をこんな事態に導いた」影の張本人、

元米副大統領チェイニーを描いた映画です。

 

 

まずは政府のダメダメ状況をここまでスコーンと暴く

こういう映画が作られることに

「アメリカ、やっぱすげえ!」と敬服しましたw

 マイケル・ムーア調の劇映画、と思うといいかもしれない。

 

 

20キロ増量したという

クリスチャン・ベールの化けっぷりには

おなじみでありつつも、やっぱり度肝を抜かれるし

そこに

キツーいジョークと皮肉を満載し、当時の「事実」を見せていくのが

すげえなあと。

 

チェイニーがいかにヤバいヤツか――の暴露にもあ然とするんですが

この状況を知らずに同時代を生き、

少なからずニュースを見てうんぬんしていた自分が、

いかにアホかと思わされてウンザリしました(苦笑)。

 

それに

あの「ラムズフェルドを演じるスティーヴ・カレルもさすが。

終盤で語られる

「オレンジ顔の男が、アメリカをめちゃくちゃにしてるぞ!」には、笑いました!

 

 

しかし、ウソだらけの現ニッポン政権のなかで

アメリカの“真実”ばかりこうして映画で学んでていいのかね、我々は!と

思わずにいられないのでした。

 

★4/5(金)から全国で公開。

「バイス』公式サイト


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