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炭焼き母ちゃんの奮闘記
スローライフ・エコライフ・エンジョイライフ

炭焼き事情

2011-10-04 17:18:55 | 日記・エッセイ・コラム

今朝、国道311号、中辺路が通行可能となった。
当初数年かかるだろうと心配されていたが、ちょうど1ヶ月でとりあえず通れるようになった。
片側通行、24時間監視付き、天候によっては・・・等々完全復旧にはほど遠いが、この1ヶ月間の迂回路に比べたらかなり便は良くなるそうだ。
まず、大型車が通れるようになるので、本宮の復旧活動もしやすくなるらしい。

隣の小中学校から急遽、こちらの小中学校に通ってきていた生徒たちも早ければ明日にでも今まで通い慣れていた学校へ戻るそうだ。
通勤、通学もかなり楽になるのではないだろうか?
高校生やお勤めの人は、嫁さんの実家とか、親戚の家に仮住まいさせてもらって通っていると言う話を何軒も聞いていたが、本来の家に戻って通えるようになったのではないかと思う。

今日は午前中、洗濯の仕事。
朝一番に洗濯場へやってきて、私の名前を呼ぶ人がいた。
振り返ってビックリ!!
中辺路で炭焼きを夫婦で営んでいるF奥さん。
支援員のエプロンをして立っていた。
「何で? どうしたの?」

F奥さんは、わざわざ『夫婦で営む』と書かなければいけないくらい、炭焼きの仕事に従事している人である。
私は一度も手伝ったことのない釜だしや山仕事もパンパンにしている・・・そうだから(^_^;)
すごくパワフルでエネルギッシュなFさんである。
それがどうして、ここに居るの???

開口一番に「台風12号で釜がダメになっちゃいました!」とのこと。
上から土砂が落ちてきたのではなく、釜場の下を流れてる川が土砂を削っていってグチャグチャになったそうだ。
「14年間やってて、あんなの初めてでした!」
みんな、どこともそんな感じだろう・・・
Fさんの釜場は我が家の前を流れる富田川の約10km上流。311号を走っていると川の対岸に見える。
ここほど川幅が広くはないし、釜場の下に緑があったから土そのものだったのかもしれない。
以前から新たに釜を作る土地を用意して準備していたので、この機に実行。
ただ、収入が途絶えてしまっては困るので、奥さんは1年間の契約で働き、その間にご主人が釜を作ることになったらしい。
やっぱり、パワフルな考え方だと思ってしまう私。

親方の釜場では水が流れ込んで、積み上げてあった炭箱の下の方はダメになったそうだ。
その少し奥で焼いている炭焼きさんのところは釜が土砂で埋まり、アウト!
近所の人の話では「ただ今、求職中!」と言っていたそうだ。

林道が通れないと言っていたAさんは、先日会ったら自力で直せたらしい。
今日、311号も通れるようになったし、仕事がしやすくなっただろう。
白浜のTさんところも釜の一部に被害があったらしい。
自宅と釜場の間で土砂崩れが起きて、仕事が出来ない炭焼きさんもいたそうだ。

我が家はAさんと同じ。伐採していた林道が通れない状態だった。
どうにかこうにか通れるようになったところへ15号。大きな岩を連れてきたらしく、危険なため山仕事が出来ない状態である。
今のところ原木があったので仕事があったが、これから先は???
専門家が来て岩をどけてくれるのを待つしかないのかもしれない。
これも多少なりとも”被災”とは言えないのだろうか・・・?