昔話と炭焼き
”昔ばなし大学 再話コース”で再話するのに教材として選ばれたお話10話のうち、2つに”炭焼き小屋”が出てくる。和歌山の日高地方と高知のお話だ。どちらも備長炭の生産地で、なんら不思議......
先週の再話の講義で題材として、炭焼きの出てくるお話があった。
山爺に喰われると思ったとき、救ってくれたのが金比羅様と山の神様という内容のお話。
去年この話を聞いたときは、山爺が二人も出てくるし、何が何だか今ひとつ話の面白さをつかめずにいた。
今回、再話にしたグループは、しっかり内容を掘り下げて、調べるところは調べて仕上げたようで、伝えたいことが何となく見えた気がした。
聞いていて、11月の末に山の日があって、お祀りする慣習を思い出したのだ。
確か、炭焼きに限らず山仕事に関わる人は、その日は山の木を切るのを休んでお祀りする、と聞いたことがあるような…
日本はヨーロッパとか他の国と違って、木や岩、山や滝もことごとくを神としてあがめたそうだ。
そう考えると、語り継ぐべきお話であり、昔話の真髄をちょっとだけ感じた。