今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

イギリス公式認定されているフィッシュ&チップス

2014年12月23日 | グルメ

英国国際フィッシュ&チップスス協会で公式に認定されたフィッシュ&チップス(=以下F&C)を売る店舗が六本木にある。ロンドンに居た時は、1日1~2回の食事の中で主食の様に食べ歩いていたから、結構有名店は回ったつもりだが、イギリス料理の店舗を出しても中々食べていけないと言われている中で、F&Cしか出していない店舗の味とはどういうものだろうか?と、これは行かねばと潜入してきた。

ミッドタウンの反対側の元(改装中?)のアイビスホテルの先を真っ直ぐ進むと、左手に出てくるのだが、店内はファーストフードショップの様で、そんなには広くない、まあ家賃を考えると、F&Cはそんなに高い値段で取れる訳にはいかないし(それでも六本木値段ってあるんだけれどね、実際厨房に入っていてマジで!!?って思ったし、客としても町に随分金を落としたし。ただ、まあ、ごちゃごちゃしているのがいいんだよな。あんまり広いと疲れちゃうから、色んな店いかないし、ハシゴもしないから、お金を落とさないので経済も回らない。働く人のチャンスも少なくなる。自分で店を探すから良いんだ。このビルのこの中から選びなさいなんて押し付けはごめんだね。)

店内は手作りのピクルスもあり、もっとイギリス・イギリスしているのか?と思ったが意外にそうでもなかった。(先日「名古屋」の水曜日のアリスへ行って来たばかりだから、もっとイギリスチックでも面白いのかな?と思ったけれど、それだけ味に自信があるという事だろう。

F&Cを待つ間、エールビール等を飲みながら、デーブルで待つ。
(左がタルタル・真ん中がモルトビネガー・右がケチャップ)・・・ビネガーだけでも充分だけれど、そりゃ、色々楽しみたいし、人各々好みがある。
待つ間、さりげなくビネガーだけ手に取って舐めてみる。
ややアタック感が先にくるが、すぐにそれは中和されていき、高貴なモルトの香りが立つという感じ。少量で口中がモルトの香りで溢れる。
そして

F&Cの登場、ついタイムズかタブロイド紙に包まれてくるのを考えてしまうが、まあ、印刷した紙に乗っているという感じ。

でも、美味い、流石は協会認定の味だけの事はある。(それなりにお値段も、でも最近はユーロも高いのかな?ポンドの時代に行ったキリだから。)
それにしても美味い、周りの衣はパリッとしていて、写真が下手なので申し訳ないが、これが本場のF&C協会が世界に誇るF&Cか!!イギリス料理がマズイなんて覆されるぞ、とくに日本人には、「素材の味を活かす」という事は料理の基本だし、素材そのものの味を知っていないと出来ない芸当だ。それは本質を理解するという事や本質の良さを見抜く事だと思う。
ソースとか浸けタレで誤魔化されない、誤魔化された気がしない、本物の味、それがイギリス料理の真髄だと思う。
F&Cだけではないと思うけれどね。
でも、毎日がご馳走よりも、毎日食べられるお菓子や食事ってイギリス料理みたいなものじゃないの?白いご飯食べて飽きないでしょ?
あれに近い感覚だと思う。
13歳の時にイギリス料理に憧れ(「理にかなう」と解り易かったんだな、子供の舌ほど正直なものは無い、年を取ると舌の味蕾の数が減ってくるモノだし。)、それからロンドンまで行ったけれど、ロンドンの街中のよりも美味しいんじゃないのか?って思った。
ポテトも厚切りだし、衣もパン粉じゃなくおそらく炭酸系(ギネス?系?)入れているのかな?とにかくパリッとしている。これにビネガー、ジャブジャブとかけて、薄味好きの自分でも、これだけはジャブジャブとかけてしまう。
肴は普通のタラではなく、真ダラを使うのでコクと歯応えの優しさが違う。
カリッ、と、フンワリ感が際立つのかもしれない。