少し前の事になるが、秋頃に、自由が丘にあるパテストリー(洋菓子とかパンを売っている店)、「モンサンクレール」へ遂に行ってみた。
数年前に、ここの辻口シェフの本「パテシエ世界一~モンサンクレールの厨房から」を、何度も×2も読んだ事があって、そうだ、あの頃のお菓子に対する(料理の業界とは又ほんの少しだが違う、仕事の仕方・生活の営みの仕方・重なる部分の)疑問や、本から得た知識と、それを頭の中で想像した時の僕の味覚はズレていないか?、常にモノを食べる時、自分の中で味を想像してみる、そこにズレがあれば衰えや慢心があると反省を繰り返す。そしてあの頃(6軒以上渡り歩いたが)の事を忘れないようにする。
そんな長年の疑問や夢にケリを付けようと自由が丘へ向った。
もの凄い探したという駅からホンの少し離れた立地条件下、どんなお客様の入り方をしているのか?見てみたかった。自由が丘はフェアトレードの「People Tree」(ピープルツリー)もあるし、よく来ていたのだが、中々、お菓子屋さんに入る勇気がなかったんだ。
最初は、開店5分前に行ってしまい、まだ開いていないので、陰で空を見上げて休憩していた。(男だから、一番最初のお客様になりたくなかった。)
メールを打って時間をつぶしていると、逆に10分過ぎてしまった。あ、そろそろ、様子を見に行ってみようと思って店の前まで行ったら、続々と人々が入っていくじゃないか。
ヤバイ・ヤバイと思って、自分もすぐに入って、ケーキの並ぶショーケースを見ると、もう無くなりかけているケーキもあるではないか?!!嘘だろ?(まだ10分だぜ?ケーキ屋さんて凄いな。)と思いながら、自分も急いで欲しい焼き菓子を引っ掴み↓
『
・マドレーヌやフィナンシェなど少しシットリ系のお菓子を「ドゥミ・セック」
・クッキーの様に焼き切ったお菓子を「フール・セック」
・マカロンやヌガー、ジャムに代表されるヌメッとしたお菓子を「コンフィズリー」
・キッシュやサーモンのタルトなどの惣菜類を「トゥレール」
・クロワッサンに代表されるお菓子屋さんで売っている普通よりバターをたっぷり使ったパン類を「ヴィズノワリ」
・チョコレートの温度管理で結晶を再作成する事を「テンパリング」
と言う事を本で勉強した。』
マドレーヌは本が出版されてからかなりの歳月が経っているのでプチサイズしかなかったが、小さくても味は解る(焼き方が違うようだが)。マカロンも食べた事がなかったので、基本っぽいのをなんとなくワシ掴みして、ヌガー系は歯にこびり付くのが嫌いなので、そのまま、ケーキを買う為にまだ僅かしか出来ていない列に急いで並んだ。
(本で勉強した欲しいケーキよ、売り切れてくれるな~って思いながら。)
そして欲しかったケーキ(本に載っている他と比較出来る基本のモノ)は殆ど買えた。
店内でイートinスペース(サロン)があったので紅茶を飲みながらプリンを食べた。
成る程、プリンには生クリームが合う。
生クリームとプリンとカラメルが三層にしっかり主張して分かれていて、まるで洋風料理みたいだな。
美味しいなと思った。
ひとしきり、店内やガラス張りの厨房を見渡し初のケーキ屋さんを楽しんで、
他は全部持ち帰って、家で本を見ながら自分にズレがないか?どういう意図や、こだわりがあるのか?、本の書き手の表現のどおりか?、飲み物は自分の口の中を洗い流せる様に水だけにして勉強する事にした。↓
(勿論、1度使ったナイフは、1回1回水洗いし、布巾で水一滴まで拭き取って乾かし使っていく。)
先ずは、
シュークリーム
成る程、本のとおり、空気に触れた部分から風味が逃げないように底からクレームドパテシエール(カスタードクリーム)を入れているのか?
やや重め(自分の作るのが軽いのか?)のしっかりしたクリームかな。
フランスには存在というものが無いという日本の文化「ショートケーキ」(の季節の果物入り)
本来、ケーキの基本は中身の具材と同じものを上に飾り、箸休めの意味と共に同じ具材でも切る形や使い方で味が変るというのを表現するのがルールらしいが、ここではクリームが上に乗っていた。
生クリームは軽い感じかな?
スポンジは気泡の目が細かく、スフレやシフォンのような、でもそれとも違うスポンジ。
この時の中身の具は洋ナシだった。(唯一果物では洋ナシ苦手なんだよな~、マジか~と思ったよw。洋ナシ食べれなくはないんだけれど。)
マカロン(箱の横の写真のカラフルなお菓子)・・・これがマカロンというモノか!!?初めて食べた。シットリしているものなのな。(後日ダロワイヨのを食べる機会があって、そっちはさサックリしていた。どちらが本物?なの?)
マドレーヌ
結構、歯応えがあって、サッパリしている。甘味は市販のモノより結構あったかな。
まあ、小サイズだから焼き方が違うのでしょう。
クロワッサン↓
凄まじく美味い!!小麦粉好きで、実は隠していたがパン屋さんガイドを3冊も持っているぐらいパン好きで食べ歩いているのだが、サックリしていて、味のバランスも良く、風味も良くて、メゾンカイザーのクロワッサンも好きだったが、ここのクロワッサンはちょっと、尋常じゃないぞ?と思った。今でも、1番忘れられないクロワッサン(ヴェズノワリ)。
モンサンクレールの栗
10月だったのでまだ栗の季節だったから食べる事が出来た。オープン当初は愛媛県の中山の栗を使っていたらしい、愛媛の人に聞いたら「知っています、よく聞きますよ」と言われていた。その後は仏産サバトン社の栗に変更になったらしい、そりゃ剥くところから渋皮煮にするんじゃ大変だよな、体力が持たない、体力がもたなかったら店も続けていけない。中山の栗はいつかそのうち愛媛に行って食べる事にしようと思う。
で、この周りのパイ生地なんだけれど、クロワッサンが美味しかった様に、やはりパイ生地も凄まじく美味い。
上に乗っかっているのはフォンダンと言って砂糖菓子みたいなモノ。
やはりここはパイ生地みたいなヴェズノワリがオススメ、というかかなりの気合が入っている。栗は柔らかかった。(あまり栗は詳しくないのだが)
ナイフで割るとこんな感じ↓
そして「モンブラン」(だと思う、全体写真撮っておけば良かった:涙↓)
周りと中がバタークリーム&マロンペーストで、マロンペーストの甘味を活かす為、生クリームは砂糖無しらしい、成る程、生クリームのミルクの香りが凄く引き立つ。土台はかなり堅くヌガーをバリッと焼いたような感じか・・・。
よくケーキの事は解らなかったので、HPに出ていたチーズのお菓子↓
「フロマージュクリュ」
大人の味だった。まさかパイナップルクリームとは・・・。
なんだっけな~、これ↓でも季節の林檎を使ったお菓子
飴細工(ピエスモンテ)で優勝された事があるだけあって、上のカラメルっぽいのが超薄いのに凄まじくバリッとしていて流石だなって。
(後でHPで調べたら「紅玉のシブスト」だった。シブストって知りたくて。)
今調べたら、「シブスト(シブースト)」はフランス発祥のケーキ、中身の白いのが「クレームシブースト」、カスタードクリームにゼラチンとイタリアンメレンゲを混ぜて作ったクリームとのこと。だから軽くて、紅玉の味がヤケに引き立っていたのか。確かにゼラチンも感じられた。
・イタリアンメレンゲ・・・砂糖をシロップ状に煮詰めて泡立てた卵白に加えたもの。
・スイスメレンゲ・・・卵白に砂糖を入れて湯煎しながら泡立てたもの。
・フランチメレンゲ・・・卵白を泡立てたものの中に砂糖を加えるが加熱はしない。
「セ・ラ・ヴィ」(=人生という意味)
フランスの素材を使ったコンクールで優勝したお菓子らしい。
作品という感じだ。
色々な味がして大人の味がする、「人生」と表現した意味が解る気がする。
とまあ、本に書いてある事や書き込んだ事を全部は語れないが、
いろいろと知ってから、ケーキを食べても良いのではないかなと。
知は力なり。
(勿論、暗記だけの事ではないけれどね。詰め込み過ぎて、それを応用・実践出来ないのでは良くないから)
結構、お菓子の作り方や調理法って、料理では「え?!!」って発見があったりするんだ。
何か、困った時に活かしていければなと思う。
数年前に、ここの辻口シェフの本「パテシエ世界一~モンサンクレールの厨房から」を、何度も×2も読んだ事があって、そうだ、あの頃のお菓子に対する(料理の業界とは又ほんの少しだが違う、仕事の仕方・生活の営みの仕方・重なる部分の)疑問や、本から得た知識と、それを頭の中で想像した時の僕の味覚はズレていないか?、常にモノを食べる時、自分の中で味を想像してみる、そこにズレがあれば衰えや慢心があると反省を繰り返す。そしてあの頃(6軒以上渡り歩いたが)の事を忘れないようにする。
そんな長年の疑問や夢にケリを付けようと自由が丘へ向った。
もの凄い探したという駅からホンの少し離れた立地条件下、どんなお客様の入り方をしているのか?見てみたかった。自由が丘はフェアトレードの「People Tree」(ピープルツリー)もあるし、よく来ていたのだが、中々、お菓子屋さんに入る勇気がなかったんだ。
最初は、開店5分前に行ってしまい、まだ開いていないので、陰で空を見上げて休憩していた。(男だから、一番最初のお客様になりたくなかった。)
メールを打って時間をつぶしていると、逆に10分過ぎてしまった。あ、そろそろ、様子を見に行ってみようと思って店の前まで行ったら、続々と人々が入っていくじゃないか。
ヤバイ・ヤバイと思って、自分もすぐに入って、ケーキの並ぶショーケースを見ると、もう無くなりかけているケーキもあるではないか?!!嘘だろ?(まだ10分だぜ?ケーキ屋さんて凄いな。)と思いながら、自分も急いで欲しい焼き菓子を引っ掴み↓
『
・マドレーヌやフィナンシェなど少しシットリ系のお菓子を「ドゥミ・セック」
・クッキーの様に焼き切ったお菓子を「フール・セック」
・マカロンやヌガー、ジャムに代表されるヌメッとしたお菓子を「コンフィズリー」
・キッシュやサーモンのタルトなどの惣菜類を「トゥレール」
・クロワッサンに代表されるお菓子屋さんで売っている普通よりバターをたっぷり使ったパン類を「ヴィズノワリ」
・チョコレートの温度管理で結晶を再作成する事を「テンパリング」
と言う事を本で勉強した。』
マドレーヌは本が出版されてからかなりの歳月が経っているのでプチサイズしかなかったが、小さくても味は解る(焼き方が違うようだが)。マカロンも食べた事がなかったので、基本っぽいのをなんとなくワシ掴みして、ヌガー系は歯にこびり付くのが嫌いなので、そのまま、ケーキを買う為にまだ僅かしか出来ていない列に急いで並んだ。
(本で勉強した欲しいケーキよ、売り切れてくれるな~って思いながら。)
そして欲しかったケーキ(本に載っている他と比較出来る基本のモノ)は殆ど買えた。
店内でイートinスペース(サロン)があったので紅茶を飲みながらプリンを食べた。
成る程、プリンには生クリームが合う。
生クリームとプリンとカラメルが三層にしっかり主張して分かれていて、まるで洋風料理みたいだな。
美味しいなと思った。
ひとしきり、店内やガラス張りの厨房を見渡し初のケーキ屋さんを楽しんで、
他は全部持ち帰って、家で本を見ながら自分にズレがないか?どういう意図や、こだわりがあるのか?、本の書き手の表現のどおりか?、飲み物は自分の口の中を洗い流せる様に水だけにして勉強する事にした。↓
(勿論、1度使ったナイフは、1回1回水洗いし、布巾で水一滴まで拭き取って乾かし使っていく。)
先ずは、
シュークリーム
成る程、本のとおり、空気に触れた部分から風味が逃げないように底からクレームドパテシエール(カスタードクリーム)を入れているのか?
やや重め(自分の作るのが軽いのか?)のしっかりしたクリームかな。
フランスには存在というものが無いという日本の文化「ショートケーキ」(の季節の果物入り)
本来、ケーキの基本は中身の具材と同じものを上に飾り、箸休めの意味と共に同じ具材でも切る形や使い方で味が変るというのを表現するのがルールらしいが、ここではクリームが上に乗っていた。
生クリームは軽い感じかな?
スポンジは気泡の目が細かく、スフレやシフォンのような、でもそれとも違うスポンジ。
この時の中身の具は洋ナシだった。(唯一果物では洋ナシ苦手なんだよな~、マジか~と思ったよw。洋ナシ食べれなくはないんだけれど。)
マカロン(箱の横の写真のカラフルなお菓子)・・・これがマカロンというモノか!!?初めて食べた。シットリしているものなのな。(後日ダロワイヨのを食べる機会があって、そっちはさサックリしていた。どちらが本物?なの?)
マドレーヌ
結構、歯応えがあって、サッパリしている。甘味は市販のモノより結構あったかな。
まあ、小サイズだから焼き方が違うのでしょう。
クロワッサン↓
凄まじく美味い!!小麦粉好きで、実は隠していたがパン屋さんガイドを3冊も持っているぐらいパン好きで食べ歩いているのだが、サックリしていて、味のバランスも良く、風味も良くて、メゾンカイザーのクロワッサンも好きだったが、ここのクロワッサンはちょっと、尋常じゃないぞ?と思った。今でも、1番忘れられないクロワッサン(ヴェズノワリ)。
モンサンクレールの栗
10月だったのでまだ栗の季節だったから食べる事が出来た。オープン当初は愛媛県の中山の栗を使っていたらしい、愛媛の人に聞いたら「知っています、よく聞きますよ」と言われていた。その後は仏産サバトン社の栗に変更になったらしい、そりゃ剥くところから渋皮煮にするんじゃ大変だよな、体力が持たない、体力がもたなかったら店も続けていけない。中山の栗はいつかそのうち愛媛に行って食べる事にしようと思う。
で、この周りのパイ生地なんだけれど、クロワッサンが美味しかった様に、やはりパイ生地も凄まじく美味い。
上に乗っかっているのはフォンダンと言って砂糖菓子みたいなモノ。
やはりここはパイ生地みたいなヴェズノワリがオススメ、というかかなりの気合が入っている。栗は柔らかかった。(あまり栗は詳しくないのだが)
ナイフで割るとこんな感じ↓
そして「モンブラン」(だと思う、全体写真撮っておけば良かった:涙↓)
周りと中がバタークリーム&マロンペーストで、マロンペーストの甘味を活かす為、生クリームは砂糖無しらしい、成る程、生クリームのミルクの香りが凄く引き立つ。土台はかなり堅くヌガーをバリッと焼いたような感じか・・・。
よくケーキの事は解らなかったので、HPに出ていたチーズのお菓子↓
「フロマージュクリュ」
大人の味だった。まさかパイナップルクリームとは・・・。
なんだっけな~、これ↓でも季節の林檎を使ったお菓子
飴細工(ピエスモンテ)で優勝された事があるだけあって、上のカラメルっぽいのが超薄いのに凄まじくバリッとしていて流石だなって。
(後でHPで調べたら「紅玉のシブスト」だった。シブストって知りたくて。)
今調べたら、「シブスト(シブースト)」はフランス発祥のケーキ、中身の白いのが「クレームシブースト」、カスタードクリームにゼラチンとイタリアンメレンゲを混ぜて作ったクリームとのこと。だから軽くて、紅玉の味がヤケに引き立っていたのか。確かにゼラチンも感じられた。
・イタリアンメレンゲ・・・砂糖をシロップ状に煮詰めて泡立てた卵白に加えたもの。
・スイスメレンゲ・・・卵白に砂糖を入れて湯煎しながら泡立てたもの。
・フランチメレンゲ・・・卵白を泡立てたものの中に砂糖を加えるが加熱はしない。
「セ・ラ・ヴィ」(=人生という意味)
フランスの素材を使ったコンクールで優勝したお菓子らしい。
作品という感じだ。
色々な味がして大人の味がする、「人生」と表現した意味が解る気がする。
とまあ、本に書いてある事や書き込んだ事を全部は語れないが、
いろいろと知ってから、ケーキを食べても良いのではないかなと。
知は力なり。
(勿論、暗記だけの事ではないけれどね。詰め込み過ぎて、それを応用・実践出来ないのでは良くないから)
結構、お菓子の作り方や調理法って、料理では「え?!!」って発見があったりするんだ。
何か、困った時に活かしていければなと思う。