=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

「東大寺」 奈良紀行 ~古の木と技を訪ねて~

2009年09月12日 | 【お出かけ】木のむくまま
まるで修学旅行です。

奈良の有名なお寺を訪ねにきました。

もともとは、木工をやるからには「現存する最も古い木を見てみよう」と、もっともらしいといえばそうですが、あまり関係ないといわれればそんな感じの理由です。

まずは東大寺。

その大きさに驚きますね。
大仏の開眼式には遠くインドからの高僧をはじめアジア各国から賓客を招いて盛大に執り行われたそうです。その壮麗たる情景を想像しようとしても、たぶんすごすぎて想像できません。

平城京の東に位置する東大寺、でも実はアジアの東で最も立派なお寺にするという意図が込められていたのかもしれない、なんて思ってしまいます。


まず南大門で迎えてくれるお二人が、運慶・快慶の金剛力士像。

この大きさも本当にでかいし、そしてその彫刻の精緻さに見入ってしまいます。
「本当に巨人族に出会ったのか、自分がミクロマンになったのか」と錯覚してしまうくらい見事に力士の肉体が彫りあげられています。

◆足です。血管が浮き出ている様など圧巻



◆服のたすきのようなものが風になびいている様もすごい



◆南大門自体も古くて立派な建物です。門に使われている木はこんなに磨り減っていました。



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続いては本堂の裏に周り、これも私が訪れたかった正倉院。
現代のさまざまな工芸、指物や漆器、象嵌や蒔絵などの源はすべて正倉院の宝物の中に見ることができると言われているくらい、当時の技術の粋が凝縮されています。
また私はそれらの宝物を1300年も保ち続けてきた正倉院それ自体、校倉造にも興味があり、家具に活かせたらなと思っています。

そんな大きな期待があったのですが、運悪く工事中で塀の外から見るだけに・・・




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次は二月堂です。
毎年お水取りの行事で有名です。
また東大寺の中では拝観料無料というのもうれしい・・

階段を上がって、



鉄製?青銅製?の灯篭がかけられていました。




来年は、平城京遷都1300年ですね。機会があれば再度訪れてみたいです。


◆いろいろとメディアを騒がしていた「遷都くん」その他。

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シノワ

2009年09月11日 | 【お出かけ】木のむくまま
2008年12月7日

17~18世紀のヨーロッパで流行した中国風のインテリアスタイルのことを、「シノワ」、「シノワズリ」と言います。

中国雑貨とか中国家具というより、シノワズリ雑貨、シノワ家具っていうほうがなんだかお洒落な感じがしますね。

今回は、会社の海外研修旅行で行った香港で、家具屋巡りをしてきました。
ズバリ!中国と英国の接点、香港の洗練された「シノワ スタイル」を見ることです。

といってもあまり時間がないので、目当てにしたのが、20数階のビル一棟が丸ごと家具、雑貨のアウトレットモールになっているという「ホライズンプラザ」。

行ってみると、ショッピングモールというよりは、本当にビルでその中に大きな店は全フロアー、小さな店はブロックを借りてやっています。洗練されたショールームのようなところもあれば、家具が積み上げられた卸問屋のようなところもあり、どちらかといえば全体的なイメージは後者で卸問屋が集まったようなところでした。



骨董品のような家具を売っているお店もあれば、



モダン家具を売っているお店もありました。



全体的な印象は、新旧ともに「角ばったデザイン」が多かったです。


将来は、家具を通して中国とどんなおつきあいができるかわかりませんが、なにか接点を持ち続けていたいですね。

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「迷ったらウレタン」

2009年09月10日 | 【師の教え】田中語録
今週から塗装の授業が始まり、校長先生の授業を受けています。

本日は、各種塗料の特性についてご講義頂きました。

天然塗料の漆に始まり、ラッカー、ウレタン、カシュー・・・・これに着色料も加わり、それらを木材やその用途によって組み合わせていくので、バリエーションはかなり豊富です。
その分、覚えることも大変ですが、
校長先生が最後におっしゃったこと、

「迷ったときはウレタン」

なんでもウレタンは、

・耐水性○
・耐磨耗性○
・目やせ、肉持ち性○
・無害性○(乾いたあとの話であり、また完全に無害というわけではない)

といったいくつものメリットを備えているからです。

ただ、ウレタンには「後から修理の時などはがしにくい」というデメリットもあるそうです。


いずれにせよ、塗装の基本工程を押さえながら「自分の得意技」という安定した自信のある方法を確立することが大事だそうです。

明日は塗装実習です。


◆写真は、家にある「ワトコのオイルフィニッシュ用のオイル」
新木場の株式会社北三様を訪れたときに試供品の小瓶を多数頂きました。
ただいま実験中です。
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「N氏再び!」だってぇ

2009年09月10日 | 【日記】いろいろ
写真は、
決して、防災頭巾とトイレットペーパーではありません。



足のギブスと包帯です。


今週の月曜日のこと、
体育の時間バレーボールをしていると、
ブロックに飛んだ私の着地は見事に失敗、
右足が「クニっ」っていきました。

「あ、これってなにかかぶってない?」
自分でも突っ込みたくなりましたが、時すでに遅し。

今年の5月の骨折とまったく同じ状況を招いてしまったのです。
さすがに今回は、骨まではいかず靭帯損傷どまりでしたが、
ちょっとショックなのと恥ずかしいので、
とくにブログに書いていなかったのですが、
本日、クラスのブログを覗いてみると・・・・


「N氏再び!」だってぇ

医者からは「今年はバレーはやめなさい」と言われるし、
校長先生からは「ジャンプ禁止」と言われるし。

しばらくは治療の日々を送ります。。。

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情熱経営フェスタ2009

2009年09月09日 | 【日記】いろいろ
今このときも、きっと眠らずに明日の準備を、最終確認をしているにちがいない情熱の戦士たち。

明日は船井総合研究所主催の「情熱経営フェスタ2009」開催当日。


私も縁あって、昨年までこの会社で働くことができ、そしてこのイベントに参画させていただくことができました。

会社で仕事仲間と「泣く」ことができる。

これはけっしてありふれた経験ではないと思う。
日本全国働いている大勢のサラリーマンのうち、こんな経験をできるのは実はそれほど多くないのではないだろうか
したいと思っても必ずできるとはかぎらない、そんな経験だったと思う。

そんな思い出のイベントです。


明日の成功を影ながら応援しています。

「情熱、サイコー!」

◆情熱経営フェスタ2009公式HP
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収穫の時期到来

2009年09月09日 | 【日記】いろいろ
いよいよ赤く色づき、そのたわわに実ったりんごが大きく枝をたわませています。

今日もいつもと同じようにSさんのりんご園に笛練習をしに行くと、運良くSさんとお会いすることができました。

「いよいよですねー」

なんて話をしていると、今もいだばかりのりんごをおすそ分けして頂きました。
本当にいつもありがとうございます。

今収穫しているりんごは「サン津軽」という早成のりんごで、あと一ヶ月くらいするともっとたくさん植えてある「サンふじ」の収穫時期になるので、そうしたら是非また手伝わせて参らせて頂きます!


その後、品川ナンバーのアウディが似合わない農道を走ってきて停車しました。
中からおじさん達が出てきて、
「ちょっとわけてくれ」
と言ってもぎたてのりんごを買われていきました。

やっぱり頂いた私はラッキーですね。
感謝します!
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「浮浪者になるぞ」 (自主制作のテーマ)

2009年09月09日 | 【師の教え】田中語録
自主制作の準備が始まり、昨日から先生と面談をして自分の製作テーマと製作物を決めていく作業が始まっています。

ここは木工作家やデザイナーを養成する場所でなく、つまり「作品」でなく「製品」を作ることを学ぶ場所なので、「何を作りたいか」でなく、「何を作るためにどんな技術を学ぶか」をテーマにしてほしいと、先生から冒頭に指示がありました。

とは言っても、生徒が23名もいると、興味は人それぞれ、
和家具を作りたい人、その中でも階段箪笥を作りたい人、
小さな椅子を作りたい人、ベンチを作りたい人、
Yくんは、前面がカーブを描いた珍しい箪笥を作りたいと話したところ、
先生に「オブジェか、これは!」というツッコミを受けながらも、
どうにかOKが出そうな気配など、
いろいろなものができそうで楽しみです。

私のテーマは、
将来の独立を見据えて、
「最も売れるものと最も売れないものを作る」
です。

先生から提示された目標製作数は4つ。
その中で、最も売れるものと最も売れないものをいくつか作っていくということです。


「最も売れるもの」
とは、家具の中でも定番で、売れやすい家具です。
これは独立して職人として飯を食っていくためには、まず市場で安定した人気のある商品が作れなくては、やっていけないと思うからです。
デザインとかうんぬんの前に、必要性のある家具ということです。

一方で、「売れない家具」とは、
正確に言うと、あまり売れてないジャンルの家具ということです。
これは、よく売れる家具ばかり作っていても独自性は発揮できないので、
独立する以上、自社の独自性をどこかに見出さねばなりません。
それは今人気のないジャンル、あまり作っている人がいない分野にヒントがあるのではと思っています。

そういうわけで、
まず一つ目の製作物は、家具の定番の「箪笥」。
これは先生から箱物をひとつは作ってほしいという指示もあったためです。
しかし近年は箪笥は各家庭にいきわたり、もしくは収納も多い最近の新築も多いので、大きめの箪笥というよりは小さめの上に物が飾れるようなものにしたいと思います。

そして二つ目の製作物は、
「三面鏡、ドレッサー」
昔の家には三面鏡があったかもしれませんが、今はだんだんと減り便利になった洗面台ですましている人も多いのではないでしょうか?
(統計資料探したいですが・・・)
いずれにしても必需品の家具というものでない三面鏡を2番目にしました。
またこれには、椅子またはスツールもあわせて作る必要があるので、ちょうど椅子製作の経験も積むことができそうです。

それ以降は時間があったらの話なのであまり考えていません。

ちょうど伊那の訓練校が今年で終わりなので、木材の在庫を余らせないためにも、またなかなか大物の家具というのは作るチャンスがないと思っているので、とにかく大きな家具を作るなんてことにチャレンジしてもいいかなと思っています。

そんな感じで先生との面談は終わりかけたのですが、
最後に。

「で、お前は来年の4月からどうするんだ?」

「一旦は修行で就職を考えています」

と答えると、

「求人倍率厳しいからな、しっかり考えろ。
そうしねえと、浮浪者になるぞ」

というお言葉を頂きました。


そうです。気がつけばあと半年。
それまでに進路も決定しなければいけません。
自主制作と同時にそちらも気合をいれていきたいと思います。
後半戦は予想以上に忙しくなりそうです。


→「田中語録への思い」はこちらをご参照。
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象嵌(ぞうがん)の分類

2009年09月08日 | 【メモ】木づいたこと、考えたこと
象嵌に興味があり、少し本を読んでみました。

象嵌っていうと、似たようなものに螺鈿とか蒔絵も入ってくるんですね。
このあたりの分類や定義が自分の中で曖昧でしたが、少し整理できました。

「象嵌」(ぞうがん)
この字を分解すると、「かたどり、はめる」と読めるそうです。
そして、象嵌の制作方法はまさしくこの「かたどりはめる」なのです。

そういう意味からいうと、象嵌、螺鈿、沈金ともすべて象嵌といえそうです。
ただしそれぞれ違うところは、地とはめるものが違います。

■象嵌
地=木、はめるもの=木

※寄木との違いは、「寄木=幾何学模様」、「象嵌=絵画」と認識されているケースが多いようですが、やはり根本的な違いは制作方法で、象嵌は上記のとおり、形に切ったものと同じ形に地を彫りはめる、一方寄木は切った形を貼り合わせていく作業になります。しかし、寄木細工で有名な箱根の歴史を見ても、象嵌と寄木はかなり近いものであり、同じ作品内に両方の技術が使われていることもあるそうです。

■螺鈿
地=漆、はめるもの=貝、象牙、宝石など

※基本はかたどった貝などにあわせて漆を彫ってそこにはめ込みますが、逆に形を地に貼って回りを漆で埋める方法もあります。彫らないですむ分、こちらのほうが手間はかからなそうです。

■沈金
地=漆、はめるもの=金

※はめるというよりは、埋め込む感じですね。



大雑把でありますが、一旦このように理解しました。

将来、しっかりとした家具が作れるようになったうえで、このあたりも取り入れていきたいですね。

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そばの国

2009年09月08日 | 【写真】一本の木
信州といったらそばですよね。

最近やたら白い花が咲いている畑が多いと思ったら、それはそば畑でした。

来月あたりからの新そばが楽しみです。
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再び登場

2009年09月08日 | 【写真】一本の木
前にも投稿した近所の木です。

好きです。
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