老いの執念

2010-11-10 08:40:24 | Weblog
風邪がなかなか治らない
最近いろいろと忙しくてチョロチョロ動いていたせいだろう
歳には勝てないのか?
秋も深まって陽の勢いも弱まり 寒さも増してきた
私なぞでも マカ大蒜玉でも喰らって
何処かに突入しようか?などという
不埒な考えなど思浮かばなくなった(寂しい)

そんな折読んだのは

執念谷の物語 海音寺潮五郎 新人物文庫
最近文庫化されたのを買ってきた
歴史上の人物をえがいた短編集だ
表題作執念谷の物語は豪傑の名声をほしいままにしながら
主君に恵まれなかった武将(羽根尾輝幸)が
知略に長けた真田昌幸の助けをうけて
齢七十を過ぎたが老いの一徹で
一国一城の主となり その歳で子までもうけながら
結局は真田に裏切られ飲み込まれてしまう
戦国の世の無残さを書いていたが
これは決して悲劇と見えない
男としての生き様は惚れ惚れとする話だった
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする