ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとずうっとオートバイがいちばん好きだった

50回目の夏に想うこと

2012年08月20日 | BMW以外のオートバイたち

いろんな人がいることは、いいことだ。

いろんな意見があって、健全だ。

と、ボクも思うが、

「それぞれがいいと思うやり方でやればいいと思います」

という物云いには、どこか引っ掛かるものがある。

すべての個性を認めているように聞こえるけど、

その実、他との関わりを斜にかわしているだけではないのか。

ソーシャルネットワークとかいうネットワークソーシャルに、

そんな違和感を感じる。

なぜだか分からないが、ボクはこの薄気味の悪い感じに

全体主義との共振を感じてしまうのだ。

戦争に蓋をして半世紀以上が過ぎた。

戦争という言葉にさえアレルギーを感じるこの国の人たちだ。

大陸と列島の中間にある島を巡って加熱するナショナリズム。

オリンピックの開催期間中にも関わらず

その精神をも踏みにじることを厭わない人たち。

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まあ、領土問題で戦争になることはまずない。

現代の戦争はイデオロギーとエネルギーが火種だから。

下らないナショナリズムなど政争の具にしかならない。

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繰り返すが、

いろいろな人がいて、いろいろな意見があることは、

とても健全でいいことだ。

そう思うだけでなく、実践することが大切。

「あなたがそう思うなら、そうなんじゃあないですか」

なんて阿呆みたいな物云いをするなよ。

議論になったっていいじゃないか。

理解し合えないことだってある。

それでもそれを認めることが大切なんだと思う。

真の意味での相互理解だけが、ファッショの魔の手から逃れる唯一の足掛かりだ。

別に悪い事じゃあない、というだけで周囲の意見に賛同してはいけない。

本当に共感できているか、本当にそれが必要なことか。

3.11の時のネット社会は完全にファシズムのようだった。

「非国民」とか「絆」という言葉が一人歩きする。

原発再稼働、絶対反対。は通っても、

原発再稼働、絶対賛成。は通らない。

得体の知れない放射能なんて無い方が良い。

悪い話じゃない・・・

子供たちの未来のために原発を無くせ。

実はその原発はエネルギー資源のない日本の未来のために推進されてきたのだ。

原発がダメじゃなくて、やり方が間違っていたのだ。

これだって悪い話じゃない。

とにかく人の話を良く聞こう。

そして、その上で自分の意見もしっかり持とう。

意見の前に「絶対」と付いたら、原理主義に陥っている。

絶対金メダル!

1個しかない金メダルは必然的にその日の勝者へ渡る。

答えのない議論で「絶対」を持ち出すと、話し合いにならないばかりか、

反対意見の持ち主を抹消しようと企むのがオチだ。

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ボクにとっては今年でもう50回目の夏だ。

夏は外でぼんやりしていられるから、

大好きなオートバイで走って行って、

気に入った小川のほとりで座り込んでは

森や空を眺め、いろんなことを想う。

後ろではエンジンを切ったばかりのダブルが

「キンッ、パキンッ、キン、キン」と音を立てているよ。

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