アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

マーティン・ファクラー著「吠えない犬」

2020年12月29日 | 読書三昧

 

先に、拙ログでご紹介した同氏の本を取り寄せて読んでみた。

元ニューヨーク・タイムス元東京支局長だった筆者が、長年の取材経験をもとに(日米の)メディアの現状に警鐘をならす。

米国におけるトランプのメディア叩きもさることながら、日本のマスコミはいつからこんな腑抜けになってしまったのかと思い知らされた。

日頃、アベやスガの記者会見などをテレビで見ていて、いかにも「出来レース」と言った感じだが、実際には、会見が終わった後に、特定の社の記者だけに許された「囲み取材」の場が設けらるのだそうだ。

記者は、その場で得た情報を社に持ち帰り活字や電波に乗せるというだから、例えば、政権に都合の悪い記事など出ようがない。

つまり、ジャーナリズムの使命である危険が迫れば吠えるという「番犬」の役割を果たさず、飼いならされた「ポチ」に成り下がっているのだという。

トランプのメディア叩きもひどいが、日本のそれは、いわゆる「忖度」を伴うだけに尚始末が悪いと言えそうだ。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★)

 

 

 

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