アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

わざわいがサル

2015年12月31日 | アーバンライフ

昨日、新聞(朝日)のローカル版を見ていて面白い記事をみつけた。

来年は申年だが、札幌の円山動物園では「わざわいがサル」という絵馬を作って、正月三が日、先着300名の来場者にこれを無料で配るという。

この絵馬、何か動物園側の心情を端的に表しているようで、ほほえましかった。

というのも、この動物園では、今年7月、メスのマレーグマがオスに襲われ急死する事件があり、飼育方法について問題があるのではと大騒ぎになった。これに続いて、8月には、シマウマとキリンが相次いで死亡した。

これを受け、責任者の市長が現場の管理者でもある市長に対し、業務改善命令を出すという珍事があったのだ。

このように、今年は動物園にとって災いの多い年だったわけだが、この絵馬には、来年の申年こそ「災い転じて福となす」ようにしたいとの強い願いが込められているようだ。

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ウイーンフィルハーモニーコンサート

2015年12月30日 | 音楽三昧

先週土曜日の午後10時から、MB(ミュージックバード)でウイーンフィルの定期演奏会が放送された。

ウイーンフィルと言えば毎年正月に、(テレビで)「ニューイヤーコンサート」が生中継されるのでご存知の方も多いと思うが、これは今年6月7日、同じ楽友協会で開催された定期演奏会の模様をオーストリア放送協会が制作した音源で再現したもの。

CDとは違って編集者の手を経ていないためか、会場の雰囲気をよく伝えるすばらしいコンサートであった。

曲目は、次の3曲。

 シベリウス 組曲「レンミンカイネン」作品22から第4曲「レンミンカイネンの帰郷」
 チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35
 ニールセン 交響曲第4番 作品29「不滅」

演奏は、フランツ・ウェルザー=メスト指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。

特に、デンマーク出身のヴァイオリニスト、ニコライ・スナイダーがソリストとして登場したチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲がすばらしかった。

いつも聴くコンチェルトとどこか違ったテンポどりをするフレーズもあって、おやおやと思ったりしたのだが、聴衆を巻き込むすばらしい演奏で、終了後拍手が鳴りやまず、スナイダーのアンコール演奏が続けて2度行われる熱狂的な演奏会となった。

こうした演奏会を身近にできるデジタル音楽放送は、小生らにはなくてはならない存在だ。(写真は、フランツ・ウェルザー=メスト氏

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明日のマエストロたちのコンサート

2015年12月29日 | アーバンライフ

一昨日、当地の芸術文化ホールで、ピアノを習う子供たちのコンサートがあった。

何でも、半世紀もの歴史をもつ演奏会というから、古くから後進の指導にあたる先生がおられたということだ。

初めに登場したのは、何と3歳の男の子。
まだ、ピアノを始めて1ヶ月とのことであったが、「お使いアリさん」と「あひるの子」という曲を見事に弾いた。

引き続き、幼稚園の園児から小学校低学年へと小さい子供たちの演奏が続き、その一生懸命な姿に胸の熱くなる思いであった。中には、道内のコンクールで優勝し、全国大会で3位に入賞したという女の子もいて、たのもしいかぎりであった。

それが、中学生になるとショパンのワルツやマズルカを弾き、高校生たちは、ポロネーズや、メンデルスゾーンの「無言歌」を弾くようになる。

その後、札響メンバーによるシューベルトのピアノ五重奏曲「ます」の演奏などもあり、とても楽しいコンサートとなった。

500余人収容のメインホールでの開催であったが、聴衆は、概ね100人ほど。ちょっと寂しかったが、プライベートな音楽塾の演奏会としてはこんなものかも知れない。

明日のマエストロを目指し、日頃、練習に励む子供たちに心からの声援を送った。

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2015年12月28日 | ドラミング

今年も数日を残すのみとなった。

戦後70年でもあった今年。
波乱万丈の1年であったが、この間、世相を映す鏡として「つぶやき」を拝見し続けてきた。

特に、安保(戦争)法をめぐる政府と与党の横暴に、国民各層がこぞって抗議の声をあげるについて、「つぶやき」の果たした役割はとても大きいと思った。

また、沖縄辺野古における新基地建設に反対する闘いも、ねばり強く続けられている。これも越年するが、いくつかご紹介して(「つぶやき」への)お礼にかえたい。

来年には電力自由化も始まるようで、原発でつくられた電気はいらないと、再稼働反対の機運をさらに盛り上げていく必要がある。

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ヴァチカン

2015年12月27日 | ギャラリー

過日のイタリア旅行。
ローマ観光の定番、トレヴィの泉とスペイン広場はそれぞれ工事中で、水がなかったり鉄柵で中に入れなかったりで散々であった。

またコロッセオも、時間の都合で内部は見学できないとかで、唯一「真実の口」で写真を撮っただけで、残るヴァチカンの訪問に期待していた。 

ただ、ヴァチカンも、いきなり(20余あるという)美術館に入ってしまったから、芋の子を洗うような人波にもまれてこれも散々であった。

とは言え、さすがはカトリックの総本山。
人口800余人の(世界最小)国が世界に君臨する様を、イヤというほどみせつけられた。

豪華にしつらえられた壁や天井をもった廊下を通り、行きついた先がヴァチカンの中枢「システィーナ礼拝堂」。

ミケランジェロの天井画「創世記」と祭壇壁画「最後の審判」は、その壮大さと緻密な絵の集大成に圧倒される。撮影が禁止されていたため、ここではご紹介できないが、ヴァチカンのHPでその大要を知ることができる。

美術館を出てホッとした目に飛び込んで来たのが、サン・ピエトロ広場を囲む聖人たち。

その後、大聖堂内の見学に移る。

これは有名なミケランジェロの「ピエタ像」。十字架から降ろされたイエスの亡骸を胸に抱く聖母マリアの悲しみが伝わってくる。昔は直接、台座に触れることもできたのだが、今は、厚い防護壁に隔てられている。

これは、インノケンティウス教皇像。こうした彫刻が至る所にしつらえられている。



大聖堂の一番奥にあるのが、バロックの巨匠ベルニーニの「聖ペトロの司教座」。
ちょうど、窓から日差しが入り、荘厳な雰囲気を醸し出していた。

大聖堂を出ると、スイス軍の兵士が務めるという衛兵が立っていた。

 

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うれしいニュース

2015年12月26日 | ギャラリー
昨日、ネットでニュースをあれこれ見て回っていたら、プロゴルファーの西山ゆかりさんが、札幌市内の児童養護施設を訪れ、子供たちにお菓子をプレゼントしたとのニュースにぶつかった。
 
今年8月、地元で開催された「Meiji Cup 2015」を見に行ったが、この試合で彼女が勝って得た副賞の一部を寄付したのだという。

 
試合後も、こういうかたちでフォローしてもらえると、地元のファンとしてはとてもうれしいし、来年の試合も見に行こうという気になる。 (記事は、日刊スポーツから転載しました)
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こんなことも~

2015年12月25日 | アーバンライフ

日頃、パソコンを使っていて、

 ・漢字の読みがわからないので入力できない、とか
 ・誤変換してしまった単語(文章)をすばやく直したい

というような場面に出くわしたことありませんか。

例えば、「鞦韆」という漢字。
こんなふう操作すれば読めるそうですよ。

また、誤変換をすばやく直す方法は?

 

以上は、近着の「日経パソコン」に掲載された「入力イライラ撃退法」という記事からお借りしたものだが、なるほどと思った。

日頃、何とかしたいと思っても、突き詰めて解決しようと思わぬかぎり、こうした「裏技」に行き着くことはないので、その点、この手の雑誌もそれなりに役立つのだと再認識した。

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今年読んだ本(2015年版)

2015年12月24日 | 読書三昧

毎年この時期に、今年読んだ本のリストを作成して、その特長などをまとめている。

さて、今年はどうだったか。

 ・小出裕章著「原発と戦争を推し進める愚かな国、日本」(★★★)
 ・池辺晉一郎著「音楽の力、九条の力」。(★★)
 ・にしゃんた著「ブッダと歩く神秘の国~スリランカ」
 ・高橋源一郎xSEALDs「民主主義ってなんだ?」。(★★★)
 ・小川洋子著「琥珀のまたたき」
 ・吉村昭著「彰義隊」
 ・益川敏英著「科学者は戦争で何をしたか」(★★★)
 ・三浦しをん著「あの家に暮らす四人の女」
 ・朝井まかて著「薮医 ふらここ堂」
 ・吉村昭著「落日の宴~勘定奉行・川路聖謨」
 ・吉村昭著「冬の鷹」
 ・吉村昭著「ふぉん・しいほるとの娘(上下巻)」(★★★)
 ・佐竹直子著「獄中メモは問う~作文教育が罪にされた時代」
 ・吉村昭著「ポーツマスの旗」
 ・デボラ・デフォード著・中村藤美訳「居心地のいい~簡単生活」
 ・吉村昭著「戦艦武蔵」
 ・吉村昭著「ニコライ遭難」
 ・藤沢周平著「静かな木」
 ・藤沢周平著「霜の朝」
 ・朝日新聞特別報道部著「プロメテウスの罠9」
 ・高階秀爾著「誰も知らない”名画の見方”」
 ・NHK「戦争証言」プロジェクト編「証言記録~兵士たちの戦争」
 ・船戸与一著「残夢の骸」(満州国演義9)
 ・宮本輝著「田園発 港行き自転車(上下)」。(★★★)
 ・小川洋子著「博士の本棚」(★★★)
 ・角田光代著「ツリーハウス」
 ・高橋英郎著「モーツアルトの手紙」
 ・原田マハ著「奇跡の人」(★★★)
 ・中島京子著「かたづの!」
 ・日本文芸家協会編「代表作時代小説」(★★)
 ・柴崎友香著「春の庭」
 ・朝井まかて著「先生のお庭番」(★★★)
 ・宮本輝著「いのちの姿」
 ・森村誠一著「深海の人魚」
 ・門田隆将著「慟哭の海峡」
 ・伊集院静著「ノボさん・小説正岡子規と夏目漱石」(★★★)

以上、リストにするのが恥ずかしいほどの量(36冊)だ。昨年が63冊だったことからすると概ね、半減してしまった。

原因としては、移住に伴う雑用(住宅の売買、家具・調度の発注等々)が圧倒的に増えたこと、図書館が近くなりいつでも本が借りられるという安易さなどが上げられる。自戒すべきだ。(家内は、上記の状況でもペースは落ちず100冊を越えている)

纏めると、

1. 新刊書で面白かったのは、何といっても宮本輝著「田園発 港行き自転車(上下)」と原田マハ著「奇跡の人」の2冊。いつものことながら、宮本氏の作品には、悪者が登場しない。主人公の絵本作家の出生の秘密を探る旅に寄り添い楽しく読んだ。

2. 話題作と言われた中島京子著「かたづの!」、朝井まかて著「薮医 ふらここ堂」や三浦しをん著「あの家に暮らす四人の女」などは、それほど面白いとは思わなかった。それまでに読んだ作品がよかったこともあって、少し内容が薄いように思った。

3. 今年、何といっても力が入ったのは、記録文学の大家、吉村昭氏(故人)の作品を続けて7冊読んだこと。これは、新居が図書館に近くなり且つ、目録の検索が容易なことから、未読分を次々と借りることができるようになったためである。

「ふぉん・しいほるとの娘(上下巻)」、解体新書に光を当てた「冬の鷹」やロシア皇帝の来日中の襲撃事件を扱った「ニコライ遭難」などは、史実を知る上でも、物語としても良くできた作品だと思った。「戦艦武蔵」や「ポーツマスの旗」などは、歴史書として多くを学んだ。

4. 安保(戦争)法の制定など、きな臭い世相とのからみで、時事問題に関係する著作が多かったのも今年の特長である。益川敏英著「科学者は戦争で何をしたか」や、高橋源一郎xSEALDs「民主主義ってなんだ?」など。

5. 船戸与一氏のライフワーク「満州国演義」全9巻が完結した。最終巻を書き上げて間もなく同氏はこの世を去った。ご冥福を祈りたい。

今年の反省に立って、来年こそ良い読書年となるよう心したいと思っている。

蛇足:料理のミュシェランよろしく、「お勧め度」は下記のように★の数で表しています。

 ・先ず、「是非、お読み下さい」と強く推薦したい本 → ★★★
 ・次に、「お読みになってみては」とお勧めできる本 → ★★
 ・最後に、「お暇があればどうぞ」とお勧めする本  → ★

仮に★三つの本なら、心地よい後読感に浸れること請け合います。

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可視化~そこから始まる

2015年12月23日 | アーバンライフ

家事をどう分担するかは、どこの家庭でも悩める難事だ。
特に、共稼ぎの若夫婦で、しかも幼い子供でもいようものなら、家事の分担はそれこそ死活問題だ。

過日の新聞(朝日)に、「家事を外注化する」という特集記事が出た。
これはこれでトレンディだが、一般庶民向けとは言いがたい。

また、日本では男性が家事を分担する割合は17%で、先進国中最低レベルなのだそうだ。(イラストご参照)

従って、この問題に対する世の女性の恨みは相当深刻なのだが、それをどのように解決するかはあまり議論されたことがないという。

つまり、やっているかいないかという感情論が先立って、解決の糸口を見いだせないのが普通のようだ。

そこで、その道の専門家(アドバイザー)に聞いてみると、答えは至って簡単。どんな仕事があるかをリストアップすることから始めるべきと。

また、このリストアップ作業を妻と夫が協力してやっていく過程で、夫には(自分もそれなりに分担せねばという)自覚が生まれ、協力するようになるという。

加えて、いかに雑多で複雑な仕事が家庭内にあるか知る良い機会にもなる

まだ、分担がうまく行っていないご家庭では、早速、実践してみてはどうだろうか。

蛇足:毎日が日曜日世代の拙宅でも、小生が担当しているのは、上記のリストの内、食器を洗う(朝食だけ)、食事を作る(週一パンを焼く、チキンカレーをつくる)、(食材を)宅配で注文する、食料の買い出しに(一緒に)行く、資源ゴミを分ける、新聞を整理する、くらいだなぁと述懐する。

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小出裕章著「原発と戦争を推し進める愚かな国、日本」

2015年12月22日 | 読書三昧

タイトルが本書の内容を如述に語る小出さんの最新刊。



京都大学原子炉実験所を定年退職し、より自由になった立場から、昨今の福一対策、再稼働、原発輸出等、諸政策の問題点と矛先の鈍るジャーナリズムに加え、戦争する国造りに奔走する安倍政権の愚かさを鋭く突く。

これらは、根っこをひとつにする政治の退廃から出発しているという。果たしてこれを阻止し、明日の日本を見いだす道は存在するのか?

著者は言う。
「”愚かな国民には、愚かな政府”とは至言である。例え、民主主義を謳う国であっても、国民が無関心で考え方が浅く、政府をしっかり監視できない場合は、政府が暴走してしまう」と。ご一読をお勧めします(お勧め度:★★★)

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