フィンランド・マリン首相
新型コロナウィルスによるパンデミックという国難に対し、女性リーダーを擁する国々の対策が功を奏し、それぞれの国民の厚い信頼を勝ち得ているとCNNが伝えている。
台湾の蔡英文総統は、中国で感染が確認された直後の1月末から国境を閉鎖して対策にあたり、感染者わずか393人、死者は6人にとどめている。
感染拡大が止まらない欧州各国にあって、ドイツの(量子化学の博士号を持つ)メルケル首相は、人口8,300万人のドイツでは感染者の数が13万2千人を超えているが、100万人当たりの死者数は極めて少ない。他の欧州諸国と比較すると、その差は際立っている。
アーダーン首相が率いるニュージーランドは、感染者数が1,300人を超えているが死者は9人と少ない。
フィンランドのマリン首相は現職の首脳として世界最年少の34歳 新型コロナでの死者は、人口550万人に対し59人。
アイスランドのヤコブスドッティル首相が率いるのは小さな島国に住むわずか36万人の国民だが、同国が行った大規模かつ無作為なウイルス検査は世界中に影響をもたらすだろう。
オランダ領シント・マールテン(カリブ海)のヤコブス首相。人口わずか41,000人の国民に向かって2週間の「外出禁止」を呼びかけた動画は、一切の妥協を許さない姿勢が評判を呼び、世界中に拡散した。
動画の中でヤコブス氏は力強くこう言い放つ。「好きな種類のパンが家にないなら、クラッカーを食べなさい。パンがなければ、シリアルを食べなさい。オートミールを食べなさい」と。
これらの国々ではすべて複数政党による民主制が敷かれ、国民による政府への信頼も高い。パンデミックの抑制にあたっては、いずれも早期における決定的な行動をとり、科学的な対策で臨んだ。
つまり、広範囲にわたる検査を実施し、質の高い治療への早期のアクセスを確保。感染経路の追跡を積極的に行い、人々が集まる行為を厳しく規制した。
ハイデルベルク大学病院でウイルス学研究を統括するクラースリヒ氏は、米紙ニューヨーク・タイムズの取材に答え、「おそらく我が国(ドイツ)最大の強みは、合理的な意思決定を高い次元で下せる政府が、国民からの信頼をしっかりと勝ち得ていることにある」と述べた。
出典:CNN