「等伯」で直木賞を受賞した安部氏の最新作、「冬を待つ城」を大変感心しながら読んだ。2013年4月~2014年6月「小説新潮」連載、453頁の大作。
物語~秀吉の朝鮮出兵に際し、寒さに強い人足を大量に徴用すべく、石田三成は、南部の地に15万人の秀吉軍を派遣する。九戸家の4兄弟、政実、実親、康実、政則は、それぞれ一家を為し別々に暮らしていたが、これを迎え撃つべく、九戸城に籠り冬を待つ・・・。
こんなすさまじい物語が実在したとは知らなかった。
岩手県の内陸部北端、青森県との県境に近い二戸市に、今でも「九戸城址」が存在するのを地図上に確認できる。そこがこの物語の舞台だ。
天下人となった秀吉の野望は東北の寒村にまで及び、戦国の世の天下統一の実態とそれに翻弄される人々の生きざまを克明に描いている。
そして、あらゆる知恵を出し合い、且つ、地形や自然を味方にしつつ秀吉の大軍と不屈に戦う人々の心意気に感動した。ご一読をお薦めします(お薦め度:★★)
物語~秀吉の朝鮮出兵に際し、寒さに強い人足を大量に徴用すべく、石田三成は、南部の地に15万人の秀吉軍を派遣する。九戸家の4兄弟、政実、実親、康実、政則は、それぞれ一家を為し別々に暮らしていたが、これを迎え撃つべく、九戸城に籠り冬を待つ・・・。
こんなすさまじい物語が実在したとは知らなかった。
岩手県の内陸部北端、青森県との県境に近い二戸市に、今でも「九戸城址」が存在するのを地図上に確認できる。そこがこの物語の舞台だ。
天下人となった秀吉の野望は東北の寒村にまで及び、戦国の世の天下統一の実態とそれに翻弄される人々の生きざまを克明に描いている。
そして、あらゆる知恵を出し合い、且つ、地形や自然を味方にしつつ秀吉の大軍と不屈に戦う人々の心意気に感動した。ご一読をお薦めします(お薦め度:★★)