きょう金沢大学の雑木林で草刈りボランティア活動があり、参加した学生27人といっしょに汗を流した。角間キャンパスは200㌶あり、学長が音頭を取って毎年この時季と秋の2回、学生たちと山の草刈りをする。題して「学長と汗を流そう!角間の下草刈りプロジェクト」。午前中だけのイベントだが、傾斜地のささやぶを鎌で刈っていく作業だ。中には斜度60度はあろう、急傾斜地もある。学生たちと上り、ささやぶを刈り払う=写真・上=。
ささやぶはチマキザサで、高さが1.5㍍から2㍍もある。雪が積もると倒伏し、傾斜地では積雪が滑りやすい。積雪の山地に柔軟に対応することで群生する、したたかな植物ではある。金沢では笹寿しを巻くのに重宝する。午前中2時間ほどササ刈りを、午後から自宅で草むしりをした。我が家の庭にはいろいろな雑草が生えている。スギナ、ヤブカラシ、ドクダミ、チドメグサなどは通年で生えてくる。中でもチドメグサの勢いが強い。チドメグサは茎全体が横にはって、節から根を出し、どこまでも広がる。これがむしっても、むしっても1ヵ月もすればまた増殖してくる=写真・下=。専用の除草剤はあるのだが、使いたくないので手作業で戦いを挑んでいる。
チドメグサと一心不乱に向き合って、ふと「ファーウェイも根深い」ときょうのロイター通信のWebニュースを思い起こした。アメリカに本部を置く電気電子技術者協会(IEEE)が、アメリカ政府が安全保障を理由にファーウェイの事実上の輸出禁止規制を決めたことを受け、ファーウェイ社員による研究論文の査読に参加の制限を発表したという内容だった。研究論文の査読は論文の発表前に行う、他の研究者による評価プロセスである。研究者同士が査読をするのであれば問題はないが、通信機器を開発する会社が査読に参加することは問題である。論文の発表前に研究内容を知る立場にあるということだ。
IEEEと中国のテクノロジー研究機関である中国計算機学会(CCF)が2016年から若手コンピューター科学者向けの賞を共同主催していて、IEEEのウェブサイトにはCCFが「姉妹学会」の1つとして記載されている。つまり、CCFがコンピューター科学者向けの賞をIEEEと設立し、その事前審査である査読にファーウェイ社員を参加させていた。論文の中にファーウェイが欲する研究があれば他社よりもいち早くその研究者を囲い込むができるというシステムをつくり上げていた、ということになる。実に巧妙な手口ではないだろうか。この手法で世界各国のICT研究に食い込んでいたとすれば、これは脅威ではないだろうか。
⇒2日(日)夜・金沢の天気 くもり