けさの最低気温はマイナス3度、そして予想最高気温は3度となっている。「最強・最長の寒波」第二陣のピークがやってきた。気象庁は石川県に「顕著な大雪に関する気象情報」を発した。能登南部の宝達志水町では6時間で28㌢の降雪が観測され、交通も一部でマヒ状態だ。金沢と能登を結ぶ自動車専用道路「のと里山海道」はきょう午前8時から一部区間(徳田大津-穴水IC、27㌔)で通行止めとなった。この区間は去年元日の能登半島地震で道路側面のがけ崩れや道路の「盛り土」部分の崩落などが起き、全線で対面通行が可能になったのは9月だった。ただ、道路は蛇行や凹凸の状態が続いていて、除雪車が入っての作業は大変だろう。
前回ブログの続き。JR金沢駅前から降雪の風景を眺めてアートな気分になったと述べた。今度は駅をバックに「もてなしドーム」を眺めてみた=写真・上=。ドームには3019枚の強化ガラスで造られている、とある(パンフレットより)。よく見るとガラスの上に雪が積もっている。雪の重みでドームは大丈夫かと心配になる。何しろ金沢の雪は湿気を含んでいて重い。金沢市役所の公式サイトには、強化ガラスは180㌢の積雪に耐える強度をもっている、とあるが。
もてなしドームと鼓門はセットになっていて、金沢市が駅東口を整備した。完成したのは2005年3月。市は「金沢のゲートウェイ(正面玄関)」を造ろうと、170億円を投資した。その10年後の2015年3月に北陸新幹線の金沢開業が始まった。それまで市民の間では金沢駅は交通の要所ではあったものの辺鄙(へんぴ)な建物のイメージがあった。それが、金沢市の先行投資に刺激されたのだろうか、新幹線開業を前に普通の新幹線駅では見られないようなアッと驚くような駅にリニューアルされた。コンコースを歩けば美術作品が楽しめるのだ。
コンコースの中にある12対24本の門型柱にそれぞれ工芸プレートがあり、石川県の伝統工芸である輪島塗、山中塗、金沢漆器、九谷焼、珠洲焼、木工芸、加賀象嵌などの作品が柱ごとに収まっている=写真・中、九谷焼作家の三代浅蔵五十吉氏の作品=。また、コンコース1階に陶板がある。陶板は、金沢で江戸時代初期より360年の伝統をもつ大樋焼の陶芸家、十代大樋長左衛門氏の作品『日月の煌き』=写真・下=。作品には、月の満ち欠けや太陽が描かれ、時の流れと金沢の春夏秋冬を感じさせる。こうした陶板や門型柱24本の作品を見て回ると、さながら「エキナカ美術館」の雰囲気だ。
話はもてなしドームに戻る。広さは1万9400平方㍍(東京ドームの半分足らず)あり、ドームのサイドにバスターミナル、タクシー乗降場などが連なる。雨や雪の多い金沢なので、「駅を降りた人に傘を差し出す、もてなしの心」を表現したドームのようだ。最後に冒頭の大雪の話に戻るが、これ以上雪が降らないことを祈る。ドームの積雪が180㌢を超えないことを。
⇒22日(土)夜・金沢の天気 ゆき
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