1月3日に彗星が太陽に突入していくところを、太陽観測用探査機SOHOがとらえました。
次に示すサイトにアクセスして、"Image Type"の選択肢から"LASCO C3"を選び、
"Display"は"Movie"にチェックを入れ、"Start"テキストボックスに2010-01-02、
"End"テキストボックスに2010-01-03と入力した後、"Search"ボタンをクリックすると
動画が見られます。
http://sohodata.nascom.nasa.gov/cgi-bin/data_query
このカメラでは太陽コロナを常時監視しています。中央の円は遮蔽板で、太陽の光を遮る
目的のものです。その円の右下に写っている明るい星は金星ですが、非常に明るいために
露出オーバーでカメラの撮像素子がブルーミングという現象を起こし、左右に線状の電荷
飽和像が出てます。
で、問題の彗星は左下から太陽に近づいていき、中央の遮蔽板部分に隠れてしまいますが、
反対側から再び現れることはなかったので、おそらく太陽にぶつかったものと思われます。
太陽に近づく彗星は「サングレーザー」と呼ばれており、大型のものは壮大な尾を形成し、
大彗星として地上から観測されることがあります。それらの彗星のうち、どれもほぼ同じ
軌道をたどって太陽に近づいていくものが多数あることがわかっており、それを指摘した
研究者の名前を取って「クロイツ群」と呼ぶことがあります。1965年に二人の日本人が発見
した20世紀屈指の大彗星である「池谷・関彗星」もその仲間でした。1970年にもクロイツ群
に属する明るい彗星が出現していますが、それ以降はアマチュアが地上から観測できるもの
は現れていません。
なお、SOHOが太陽観測を始めてからは小振りのクロイツ群彗星がたくさん見つかっていて、
今回太陽に衝突したものもそのうちの一つかと思います。
いつの日か地上から観測できるレベルの大型サングレーザーが現れてくれることを楽しみに
待っているfornax8なのでした。
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