花浄土鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。
(季節の花、吹上浜、桜島、霧島など)

藤川天神 臥竜梅が咲き始めました 2015/02/25 (鹿児島)

2015-02-25 18:42:50 | 
薩摩川内市東郷町にある藤川天神(菅原神社)の梅は遅咲きです。
2月25日は神社の大祭日、境内では日本舞踊の奉納があり参拝客が足を止めて踊りに見入っていました。社殿前の緋寒桜は開花していたものの、臥竜梅は一部が咲き始めた程度でした。

社殿前から参道と緋寒桜


咲き始めた臥竜梅


鳥居付近はまだつぼみ


社殿に向って右側の開花状況


昨年2月26日の様子


今季は大雪のような寒さはありませんが、曇りや雨の日が続き、日差しが少ないため昨年よりも平均気温が低いようです。

昨年は開花が早く、今年は平年並みなのかもしれません。これからの天候次第ですが、見頃を迎えるのは今週末から3月初旬になりそうです。

道沿いの梅


紅梅が多い


道沿いの梅は木によって違いがありますが、全体として3分から8分咲き。満開の木はまだ少ないようでした。この付近はカーブが多く交通量が多いので脇見運転にならないよう、ご用心ください。

藤川地区の久留須梅は満開で一部散り始めていました。こちらも樹形は臥竜梅で白梅です。周囲の農地は鹿やイノシシの被害を防ぐため高いフェンスネットが張り巡らされています。この梅園もフェンスで守られています。

散り始めた久留須梅


思う存分枝先を伸ばし花を咲かせる


藤川天神の梅よりも悠然と枝を伸ばしており私の好きな梅の木です。帰り道の郡山町では早咲きのイワツツジが咲いていました。来週は3月、春本番が近づいてきました。
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春を先取り 吉野公園の梅と河津桜 2015/02/24 (鹿児島)

2015-02-24 18:26:36 | 
鹿児島市北部高台にある県立吉野公園では梅が満開、河津桜も見頃です。今季は2月に入り寒い日が続き、少し開花が遅れました。昨年2月15日の様子はこちらからご覧ください。

2月24日は雲が厚く視界が今ひとつ


23日には鹿児島で今季初の黄砂が観測されています。ここ数年は大陸からのPM2.5飛来もあり、年間を通じて視界の悪い日が多くなり残念です。

9時過ぎの園内は人影まばら


鹿児島のゆるキャラ「ぐりぶー」、噴水と桜島を背景に記念撮影ポイントです。風は弱く冷え込みは弱いのですが、日差しがないため少し寒く感じました。

休憩所横の河津桜


休憩所横にあるため寒い日は室内から眺められるので便利です。

ソメイヨシノよりも桜らしさがある河津桜


メジロがたくさん枝先を動き回っていました


紅白の梅が満開


水仙は開花ピークを過ぎました


河津桜の幼木


河津桜は休憩所周辺に3本あり、休憩所横のものが満開です。残り2本は開花が始まっています。最近では運動広場近くにも9本が植えられて成長を続けています。

河津桜は一般的なソメイヨシノよりも早咲きで、色濃く、花の期間も長いので人気があります。原産地の静岡県河津町には並木があり菜の花の黄色とのコントラストが見事です。暖地の公園や観光地などで多く見かけるようになりました。

水仙は梅よりも先に開花しますが、園内を散策する人に踏まれる場所も多く全体的には勢いが弱っています。園内に漂う甘い水仙の香りは心を和ませてくれます。梅は少し散り始めの木もありますが、今度の週末から来月初旬にかけて見頃が続きそうです。
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桜島 火映現象と噴火活動の観察 2015/02/19 (鹿児島)

2015-02-20 21:00:11 | 桜島
2月19日、寒さが和らぎ青空の広がる桜島へ出かけました。
テレビでは春節(旧正月)期間で日本への観光客が増えていると報道されています。桜島フェリーでも中国の人たちでしょうか、団体観光客を見かけました。

遠く南に見える開聞岳(かいもんだけ) 別名は薩摩富士


ここ数年は大陸からの汚染物質飛来で視界の悪い日が増えていますが、19日は見晴らしが良く、南側には指宿市の開聞岳が見えていました。左側のフェリーは鹿児島市(薩摩半島)と垂水市(大隅半島)を結ぶ鴨池・垂水フェリーです。24時間運行ではありませんが、早朝から夜半まで29往復が運行されています。左手の岩場は桜島の溶岩です。

黒神展望台横 昭和溶岩地帯案内板


看板も周辺の松も火山灰にまみれていました。この付近は1946(昭和21)年に昭和火口から流出した溶岩に覆われています。黒神川上流から海岸までの一帯は全て溶岩に覆い尽くされ黒神橋から見えるのはほんの一部だけです。上流部は広大な扇状地「地獄河原」になっており、土石流や軽石流出対策のため長大な防災砂防設備が構築され、関係者以外は立入が規制されています。

黒神橋の防災カメラ


高さ5m程度でしょうか、常時黒神川を映し出して土石流を監視しています。桜島の川は、雨のときしか水は流れませんが、夏場は土石流が発生します。川には土石流センサーのワイヤーが張られています。火山灰の汚れを洗い流すためカメラ前面に遠隔操作の洗浄装置がついています。突如噴射されるウォッシャー液とワイパー操作音に驚かされます。

3段に張られた土石流センサーのワイヤー


19時過ぎ 火映(かえい)現象が現われた 撮影焦点距離 80mm


火映現象とは、火口内の火山ガスの燃焼や高温な岩石の光が噴煙に反射し噴煙が赤く見える現象です。桜島の火映現象は昭和火口の活動が活発になる1~2日前によく見られます。通常は高感度ライブカメラで確認されますが、肉眼ではうすぼんやりと見える程度です。

デジカメ撮影では感度800、露光時間30秒程度で写ります。19日のこの時間帯は肉眼でもはっきり赤く見えました。この状態が朝まで反復継続することもあれば、一時的なこともあります。

ジオパーク黒神ビュースポット(黒神展望台)案内板


桜島・錦江湾(きんこうわん)ジオパークの案内板ですが、噴火活動に関することが判りやすく書かれていましたので次の通り引用紹介します。

ここは、生きている火山・桜島を体感できる場所、山頂部の左側に見える丸い火口が、昭和噴火(1946年)のときに溶岩が流れた場所で、2006年から活発な噴火が続いている「昭和火口」です。

今、あなたに「ゴー」という低い音が聞こえていたら、火口から火山ガスなどが出ているとき。
白い煙が上がっていたら、火口から水蒸気が出ているときです。
火山灰が含まれた灰色の煙が上がっていたら、噴火しているときです。
もし、火口から何も出ていなかったら、火山ガスを溜めて次の噴火の準備をしているときです。

桜島は、山腹に火口ができているので、頂上に登らなくても火口を見ることができる世界でも珍しい活火山。今まさに、生きている地球の鼓動を感じてください。(引用終わり)

実にわかりやすい説明で感心しました。下部には同じ内容が英文でも書かれていました。

火映現象が現われた昭和火口 左上は飛行機の航跡 撮影焦点距離 185mm


このときは少し明るい程度でした。案内板の表現では火口から「ゴー」と火山ガスなどが出ている状態です。これまでの経験から火映現象が継続しているときは殆ど爆発しません。火映現象が消えて噴煙も止まって山頂がスッキリと見える程度に「何も出ていない」状態が最低でも15分程度継続した後に爆発します。ただし、例外もあり撮影で苦い経験をしています。

火口部分のアップ画像


大隅河川国道事務所の土石流調査資料によると2013年10月時点で、昭和火口の大きさは東西方向289m、南北方向で375mもあります。東京ドームの大きさは約4万7千平方メートル、火口上の面積は殆ど同じくらいと思われます。撮影場所からの距離は4km程度あるため小さく見えるだけです。

100m程度もある火口底では火山ガスが燃え、溶岩が煮えたぎっているのでしょう。身近な場所でこのような地球の息吹に触れられることに感謝です。この日24時までは火口の縁から小さな噴石が飛び出すような場面はありませんでした。翌朝までに爆発は殆どないと判断して24時過ぎに撤収しました。
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カメラ散歩 笹嶺馬頭観音と瀬戸大石塔 2015/02/15 (薩摩川内市)

2015-02-17 17:09:04 | 史跡巡り
2月15日は藤川天神に向う途中で薩摩川内市樋脇町倉野地区にある笹嶺(ささみね)馬頭観音と、瀬戸(せど)大石塔を訪ねました。

笹嶺馬頭観音 薩摩川内市指定文化財


道路横の階段を10mほど上ります


鹿児島市から国道328号で入来峠を越え入来副田温泉を過ぎ、左折して県道333号、356号を進み旧倉野小学校を目指します。

小学校周辺が見え始めると道路左手に小さな案内看板があり左折、田んぼ道を100m程度進むと左上に見えます。坂道にはドングリが一杯落ちていて足元に注意しながら上りました。

観音様の正面


右側面


左側面


案内看板には次のように書かれています。
「馬頭観音は、人の煩悩を食べ尽くして救済する観音ですが、江戸時代以降、牛馬の安全と増産や死んだ家畜の供養などの信仰の対象として、一般に広がリました。他の観音と違い、憤怒の表情で、馬を頭上にいただいているのが特徴です。

 この像は、三面八臂(顔が三面、手が八本)で彩色が施され、その精巧な彫刻技法は驚<べきものがあり、美術工芸的な観賞価値も認められます。手法から江戸時代のものとみられますが、作者は不明です。」

手が八本と書かれていますが、右側は3本しか判りませんでした。鹿児島は明治初期の廃仏毀釈が激しく、殆どのお寺、仏像、石仏などが打ち壊されていますが、この観音様は全く無傷に思えました。彩色が施され、きれいなお姿です。

上に行けるような山の斜面


後から判ったのですが、瀬戸(せど)の大石塔はこの上の雑木山に立っていました。昔は子供たちの格好の遊びだったことでしょう。

瀬戸の大石塔 案内標柱 ブロック塀の先端部から上がる


ここは初めて訪れる場所です。石塔は広い場所にあると思い先に進むと廃屋と苔むした車がありゴミが散乱した荒地でした。周辺を見ると斜面にロープが張られていました。訪れる人は殆どないのでしょう、落葉が厚く積もり足元がもろい感じでした。20m程度上がるとすぐに石塔が見えました。

大石塔


石塔の形はよく見かけるもので、高さは2m程度。横には長方体の石柱もありましたがいずれも風化が進み苔むして文字らしきものは見えませんでした。礎石の横には小さな石塔頂部のようなものが2個と湯のみ茶碗が一つだけ置かれていました。

案内標柱の側面には次のように書かれていました。
「養老四年(720)大伴旅人率いる隼人征討軍は船で川内川を遡行、倉野渡瀬(わたりせ)(船着場)に上陸し祢地原(ねじはら)(現在の柳原)を通り討伐に向かったという。渡瀬はここから北西八〇〇mの位置にあり、この直下の道路が祢地原に通じる昔の道である。

征討軍は炎暑と熱病によって数千の兵が斃(たお)れたと『続日本紀』に記されていることなどから、この大五輪塔は戦病死したこれら将兵の供養塔ではないかと推定している郷土史家もいる。

馬頭観音よりもずっと古いもののようです。文字などが残っていたら史跡としての価値もあるのでしょうが惜しいことです。川内川や周辺の田んぼを見渡せるような場所ですが、雑木が茂り見晴らしは利きません。

周辺の林と石積み


大石塔は期待はずれでしたが、周辺の雑木山や石積みは歴史を感じさせるパワースポットみたいな雰囲気が漂い興味深いものがありました。川内川近くには倉野磨崖仏、梵字、六地蔵塔もあります。こちらは道路のすぐ横に見えていて判りやすい場所です。
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藤川天神の梅 開花始まる 2015/02/15 (鹿児島)

2015-02-16 17:02:09 | 
薩摩川内市東郷町の藤川地区は梅の里です。藤川天神(菅原神社)に通じる道沿いや民家脇にも梅が多く、訪れる人々を和ませてくれます。以下の画像は全て2月15日に撮影したものです。

久留須梅(くるすうめ) 西側から撮影


県道46号を南から阿久根市方向に進むと道が直線になります。途中で左折し田んぼ道を300mほど行った民家先に久留須梅があります。満開になると遠目に白く見えます。入口の案内板が小さくて判りにくいのが難点です。

薩摩川内市の文化財に指定されていますが知名度は低いようです。藤川天神の臥竜梅(がりゅうばい)と同じ姿形をしていますが、こちらは白梅です。2月15日に訪れたときは咲き初めでした。

藤川天神の白梅


神社境内では数本の梅が咲いているだけで、他はまだ蕾でした。幹が地を這う様は竜が地に伏せたような姿で臥竜梅と呼ばれています。社殿に近い柵内に保護されたものは国指定の天然記念物です。柵外にも臥竜梅のほか紅白の梅があり、2月下旬から3月初旬にかけて多くの観梅客でにぎわいます。

神社名は菅原神社ですが、一般には鎮座地名から藤川天神と呼ばれ親しまれています。社格は旧郷社、学問の神様として受験シーズンには家族で参拝する姿も見られます。

臥竜梅はまだ蕾 開花はもう少し先か


紅梅と「菅原道真公探検隊」の一行


社殿前の緋寒桜もまだ咲かず


人気の梅ケ枝餅の店


今シーズンは2月に入ってから寒い日が続いたためか、梅の開花が1週間程度遅れているようです。15日は天気が下り坂で曇り空、気温は高めでした。蕾は膨らんでいましたので、天候次第では20日過ぎには少し開花しそうです。機会があれば再度訪れたいと思います。

開花前にもかかわらず休日で駐車車両が多く、梅園には子供たちや保護者などが休憩していました。話をうかがうと、薩摩川内市立の吉川(きちかわ)小学校の児童と先生、保護者たちでした。この3月末で吉川小学校は廃校とのこと。学校を9時半に出発して西側の山越え道を2時間半ほど歩いてきたそうです。

同じ山越えで国道3号の湯田口を出発して15kmを歩く「菅原道真公探検隊」の一行の姿もありました。8時半出発で13時過ぎから順次到着していました。帰りはバス利用とのこと。

昨年2月26日、満開の頃に訪れたときのブログ記事はこちらです。

藤川 畑の白梅


民家脇の白梅


道路沿いの紅梅


県道46号は薩摩川内市から阿久根市、出水市方面に向う車が多い道です。路側や民家庭先にもきれいな梅がありますが、この付近は信号もなく見通しの良い区間は車のスピードが上がりがちです。路上駐車などは危険です。周辺を散策するときは必ず安全な場所に車を止めてください。
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桜島 昭和火口に溶岩蓄積 活動が活発化 2015/02/13 (鹿児島)

2015-02-14 17:24:50 | 桜島
2月12日は雷を伴ってにわか雨が降る不安定な一日でした。
宮崎県えびの市ではヘリコプターの墜落事故が発生し、桜島はこの日だけで15回も爆発。
13日は天候が回復し、午後から桜島へ夜間撮影に出かけました。冬型の天候で風がやや強く寒さが続きました。

フェリーから 白く見えている霧島韓国岳(左奥)


気象台から次のとおり火山解説情報が出ています。一部を引用します。

火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第14号
平成27年2月13日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観測総合坑道に設置している傾斜計及び伸縮計では、1月1日頃から山体の膨張と考えられる変化が継続しています。

 この膨張が一度に解消されると、2012年7月24日及び2013年8月18日と同規模もしくはそれ以上の多量の火山灰を噴出する噴火が発生する可能性があります。

 なお、2月10日に第十管区海上保安本部が行った上空からの観測では、昭和火口内に溶岩の蓄積が認められました。2011年5月31日および7月11日にも気象台が同様の現象を観測しています。引き続き活発な噴火活動が継続する可能性がありますので、火山活動の推移に注意してください。(引用終わり)

今年112回目の爆発 16時32分 道の駅たるみず多目的広場


黒神展望台付近 17時過ぎ 噴煙高度1300mの噴火


黒神展望台付近には県外から数名の撮影者が訪れていました。慣れた撮影者は火口の見える道路外の場所に車を止めて、車内から延長レリーズを使ってカメラを操作します。寒さの厳しいこの時期は車外で何時間も撮影待機するのは大変です。

寒風にさらされ、いつ爆発するかわからない火口を見つめて待つうちに体の芯まで冷え込みます。ホッカイロなどもありますが、その場で体を動かし足踏み、周囲を歩くなどして体温を保持するのは大変辛いものです。

車内待機の場合は寒さに震えることもなく楽ですが、夜半過ぎには暖房で居眠りして撮影タイミングを外すこともしばしばです。

13日は黒神展望台付近から北側に移動して、車外待機で撮影しました。相変わらず噴煙が出続けて爆発の気配はありません。夕方、一時的に噴煙が少なくなり昭和火口の縁が見えました。

止まらない噴煙


昭和火口の位置


昭和火口の北東側から撮影したものです。昭和火口が2006年に活動を再開した頃は斜面に縦半分に切った杯を押し込んだようなハート形でした。活動が継続して火口は拡大し、現在は湯のみ茶碗~ご飯茶碗程度でしょうか。これに比較すると南岳火口はすり鉢程度の巨大なものです。見えているのは南岳火口の縁であり、火口内は上空からしか見えません。

南岳火口と昭和火口 出典は海上保安庁ページ 2010/01/26 第十管区海上保安本部撮影


桜島南東側上空から南岳火口を撮影したもので、白い煙が出ているのが昭和火口です。2010年当時はまだ火口が小さい状態です。南岳火口の巨大さがわかると思います。

海上保安庁のページには他にも桜島観測画像があります。興味のある方はこちらからどうぞ。

2015年現在、南岳火口からは時々緩やかに噴煙が出ますが、最近殆ど爆発していません。昭和火口の西側斜面と南岳火口の南東斜面が接しており、境界部分は吹き飛ばされ徐々に低くなっています。

噴火にカウントされなかった小規模噴火 19時47分


寒さに震えながら待つうちに噴水状に小さな噴石が飛び出しました。夜間撮影で期待した絵柄で撮影できたので、まずは収穫ありです。次の爆発も同程度と予想し、この位置に合わせて待機したのが結果的には失敗でした。

今年113回目の爆発 21時41分


爆発直後の火口周辺部 21時41分


思いのほか火柱が上がり画面外に飛び出して、露光時間30秒だったので完全な露出オーバーの失敗作でした。こういう状態を経験すると、望遠、広角、露光時間、縦横などに対応するため何台でもカメラを並べたくなるものです。一人で最大6台程度を操る知人がいますが、最近では会いません。元気にしているんでしょうか。

最近では爆発回数は増えていますが規模が小さく、斜面に流れ出す噴石も小さく量が少ないようです。溶岩の性質が柔らかくなったのでしょうか。爆発のスタイルが大きな噴石を飛ばす激しいものから、小さな噴石が鍋から噴きこぼれるようなものに変わったようです。噴煙が出続けるときの山鳴りは大きいですが、噴煙量は少なく、爆発音は小さくて体に伝わる空気振動も弱く感じました。

噴石がまとまって噴き上がる時間は長くても30秒程度です。爆発音がして目を覚ましても撮影には手遅れです。爆発後3分程度も噴石が飛び続けることは珍しく、火山雷も少ない状態です。

寒さに耐え切れず、23時過ぎの小さな爆発を撮影後に撤収しました。それでも18時頃から5時間ほど車外に立ち続けたので寒さで体が固まりそうでした。無人の原野で倒れでもしたら大事ですので、次の機会に期待して24時発のフェリーで桜島を後にしました。
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桜島 カメラ散歩 牛根の埋没鳥居など 2015/02/09 (鹿児島)

2015-02-11 21:09:12 | 桜島
2月9日は桜島の赤水展望広場を後にして、桜島口から垂水市牛根(うしね)地区に向いました。人気の「道の駅たるみず」の西側一角に多目的広場があります。

昇平丸の模型と石碑


昇平丸は薩摩藩が桜島瀬戸村の造船所で1854年に建造した洋式軍艦です。模型は6分の1サイズで、推定排水量は370トン。藩主島津斉彬公の提案により、日本の船旗として初めて「日の丸」が掲揚されたと書かれています。

古い桜島の地図


瀬戸村は桜島の南東部に位置し、大正の大噴火で大隅半島と陸続きになった付近です。現在は牛根大橋が架けられています。

小石の磯辺と桜島


桜島の島影になるため波静かで小石の磯辺には小船がつながれていました。

牛根側の田んぼと枇杷園


山手に少し入ると田んぼや畑があり、枇杷の実には白い袋が掛けられていました。

牛根麓稲荷神社の埋没鳥居


埋没鳥居では桜島黒神地区のものが有名ですが、ここの鳥居も埋没したものを掘り出したものです。個人所有地にあり一般にあまり知られていませんでした。2012年に周辺駐車場や通路が整備され一般公開されています。

国道から狭い道を山手側に500mほど入ります。林道に通じる道沿いで大型バスは通行できないと思われます。車を止め、桜などが植えられた斜面の道を5分程度登ります。鳥居の上に小さな祠があるだけで社殿などは残っていません。花木が成長すれば景勝地として喜ばれそうです。

山手の道沿いから見える昭和火口


埋没鳥居前の駐車場から山手に1kmほど上がったカーブ地点から見える風景です。この付近は道が悪く狭いため車両離合は一部区間しかできません。それほど高い位置ではありませんが、見晴らしが良くて左側下(西側)に牛根大橋が見えます。

17時過ぎ、くすぶっていた噴煙が急に止まりました。山鳴りもまったく聞こえなくなり、爆発の前兆現象です。三脚にカメラをセットして待ちましたが15分程度して小さな噴煙が上がっただけで再び元の状態に戻りました。

噴出した小さな噴煙


夕暮れが近づく


この付近は家並みと道路、海を挟んで桜島が見える撮影ポイントです。桜島から離れているので爆発を撮影するには少し迫力不足ですが、風景写真的には好まれています。

桜島を沢山写して、ちょっと変わった場所から写したい人には面白い場所です。ただし、道が狭く小さな土砂崩れや倒木などで車を傷つける恐れもあり一般的にはお勧めできません。

林道には小さな標柱が並んでいて工事予定がありそうです。工事期間中は通行が制限されるかもしれません。
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桜島 カメラ散歩 長渕剛モニュメント広場 2015/02/09 (鹿児島)

2015-02-10 16:01:25 | 桜島
冬型の天候が続く桜島の赤水展望広場を訪れました。長渕剛コンサートを記念するモニュメント広場と言った方がわかりやすい場所です。

周辺観光マップ


モニュメント 「叫びの肖像」


周囲の芝生が養生中で思いどおりの位置から撮影できませんでした。顔の向きが東なので、夕方には逆光になります。長淵さんと並びたい人もいるようで、上がらないようにと注意書きがありました。寒い日でしたが、15分ほどの間に5組ほどの若者がやって来ました。

反対側から南岳を見る


モニュメント説明版


長渕剛オールナイトコンサートは2004年8月21日に開催され、集まった人はおよそ7万五千人。今年で11年になるとは早いものです。夕方の桜島フェリーに乗る若者たちの行列が曲がりくねって長く続いていたことを覚えています。

桜島フェリーと霧島連山


桜島から遠く北側に目を向けると霧島連山の韓国岳(からくにだけ)は霧氷で白く輝いていました。山好きの人の話しでは、コンサートの響きらしきものが韓国岳にも伝わってきたそうです。直線距離で50kmほど離れていますが、途中にさえぎるものがないので音波が届いたのでしょうか。

展望広場の整備構想


南岳を望む


桜島の溶岩原には松の木が多く自生しています。平成4年には景観を損ねている観光地周辺の松を伐採してはどうかと大きな議論がありました。自然に任せるべきとする意見もあり、その後は松くい虫による被害も発生して伐採議論は収まったように記憶しています。

垂水フェリーと鹿児島市南部風景


自然の植生遷移に任せるのが一番理にかなっているのかもしれません。
ここは広大な砕石場跡地で、海をはさんで鹿児島市街地と薩摩半島のビューポイント、遠く南には開聞岳も見えます。今後の活用が期待されます。
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桜島 山体膨張は続くが大きな変化なし 2015/02/04 (鹿児島)

2015-02-04 17:20:39 | 桜島
桜島では今年に入り山体の膨張傾向が続いていますが、今のところ住民生活に大きな影響は出ていません。観光・ビジネスともに全く影響はありません。
気象庁が発表している最新情報は次のとおりです。

平成27年 No.05 週間火山概況 (平成27年1月23日~1月29日)
桜島 [火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)]
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観測総合坑道に設置している傾斜計3)及び伸縮計6)では、1日頃から山体の膨張と考えられる変化が継続しています(図5)。


 昭和火口では、爆発的噴火が8回発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石2)が4合目(昭和火口より800~1,300m)まで達しました。23日20時36分の爆発的噴火では、やや多量の噴煙が火口縁上4,000mまで上がりました。
 また、同火口では、夜間に高感度カメラ7)で明瞭に見える火映を時々観測しました。
 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。

 GNSS4)連続観測では、桜島島内の基線で、2014年1月頃から伸びの傾向がみられていましたが、7月頃から停滞しています。姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の膨張を示す伸びの傾向は、2013年6月頃から停滞していますが、長期的には膨張が進行してきており、引き続き活発な噴火活動が継続すると考えられますので、火山活動の推移に注意してください。

 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石2)及び火砕流に警戒してください。風下側では火山灰だけでなく小さな噴石2)(火山れき5))が遠方まで風に流されて降るため注意してください。爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。(引用終わり)

桜島の西側斜面 撮影 2015/01/23


京都大学のハルタ山観測所は北岳(標高1117m)の山腹、湯之平展望台(標高373m)の少し上にあります。大正噴火で溶岩を流出したのは西側では引ノ平(ひきのひら)、東側では鍋山(なべやま)付近です。

北岳は昭和30年頃までは登山可能で40年代頃までは北側斜面にジグザグ登山道の名残がありました。私の母は昭和初期に女学校行事で登山しています。桜島は昭和30年10月の噴火以降は登山禁止となりました。南岳に近い引ノ平も噴火が激しくなった昭和40年代には立入ができなくなっています。

南岳の西側斜面 撮影 2015/01/23


鹿児島市側から昭和火口は見えません。2006年に昭和火口の活動が再開してからは南岳火口の活動は殆ど休止しています。昭和火口は活動規模が小さいため西側斜面まで噴石を降らせることは殆どありません。

そのため西側斜面の崩壊が進んでいます。今も引ノ平付近や北岳の北側斜面では防砂工事が続いています。

1月からの桜島活動状況


気象庁が発表している「噴火に関する火山観測報」を集計したものです。爆発回数は1月中が61回、2月は3日までに2回です。

1月初旬と下旬に活動のピークがありますが、月間61回ですので単純に換算すると年間700回ペースで少なめです。爆発に伴う空気振動が100パスカルを超えることが多くなり噴石の飛散距離も伸びていますが、まだ影響は少ない状態です。

桜島東斜面 垂水市観音崎から撮影 2015/01/23


長期的に見ると火山活動は継続し、規模が拡大するかもしれませんが今は被害が心配されるような状態ではありません。地元の鹿児島市民としては、観光・宿泊客への風評被害を心配しています。
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花浄土/鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。