花浄土鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。
(季節の花、吹上浜、桜島、霧島など)

気になる桜島直下の地震 大噴火の前兆か? 2015/03/31 (鹿児島)

2015-03-31 16:41:05 | 桜島
鹿児島県民にとって桜島は身近で、噴火しても特に驚くことは少ないものです。
一昨年8月には噴煙高度が5000mに達しましたが、火山灰被害よりもマスコミ報道による風評被害の方が大きかったと記憶しています。

今朝の地震は桜島の噴火に慣れている鹿児島市民にもちょっと気になります。31日7時27分、桜島直下10kmを震源とする火山性地震で鹿児島市の震度は1でした。

大正大噴火の前兆現象では桜島で地震が多発しました。昭和50年代の活動活発期にも同様の地震が発生しています。今年に入って桜島の山体膨張が継続しており、最近の爆発回数増加に加えて今朝の地震で、噴火活動の激化が心配です。

朝の桜島 2015/03/24 黒神川


画像の左に少し白く見えるのが黒神中学校(26年度生徒数3名)屋上の一部、雨のときだけ水が流れる黒神川です。

黒神橋 2015/03/24


土石流監視のワイヤーが河原に張り渡され、検知器、監視カメラが設置されています。上流部には広大な扇状地「地獄河原」が広がっています。この付近は山頂から4kmほどの距離があります。

鍋山 2015/03/24


画像左側の山が鍋山(なべやま)です。大正大噴火では鍋山から流出した溶岩が瀬戸海峡を埋めて、桜島は大隅半島と陸続きになりました。山頂から溶岩が出たわけではありません。

昭和溶岩は現在と同じ昭和火口から流出し、山腹で分かれ南側は有村方向、北側は黒神方向に広がりました。画像右側の三角形の山が権現山(ごんげんやま)です。鍋山と権現山の西側に台地状に溶岩原が見えています。この付近に最上部の砂防ダムがあります。山頂から2km以内は立入禁止のため、限度一杯の位置に構築された防災設備です。

火映現象 2015/03/24


火映現象についてはこちらのブログ記事をご覧ください。

昼間の爆発 2015/03/26 黒神ビューポイント


夜の爆発 2015/03/26


火映現象が強く出ると1~2日後に活動が活発になる傾向があります。3月24日夜半から未明にかけては火映現象が続き、爆発も噴火もありませんでした。25日には活動が激しくなり、一日の爆発回数が26日には26回、27日には31回となり観測史上最多を更新しています。

活動が少し収まりかけたときに桜島直下の地震発生です。単発に終わるのかこれからも頻発するのか、気がかりになってきました。今後も私が見て、感じた桜島の様子をアップする予定です。
コメント (2)
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一日の爆発回数が26回 春の桜島 2015/03/26 (鹿児島)

2015-03-27 18:38:02 | 桜島
朝の冷え込みが緩み、春景色が広がってきました。雨やPM2.5で撮影条件が悪かった桜島も普段の表情を取り戻しました。3月26日午後から桜島の春景色を撮影に行きました。

桜島フェリー新造船 第二桜島丸


4月から就航予定で報道陣への公開もありました。習熟運転をしている様子でした。車や人を運ぶフェリーですが、最近では観光船の趣が強まっています。

桜島と鹿児島市街地をおよそ15分ほどで結ぶ大切な生活路線。普段のピストン運行以外にも、桜島南部の沖小島や神瀬周辺を回る「よりみちクルーズ」も人気です。

この夏には桜島北部沿海を周遊するコースも予定されています。夏の夜は納涼観光船としても大活躍です。

桜島道沿いの桜


溶岩地帯の山桜


鹿児島市から桜島に渡り、フェリー料金所を出て最初の交差点を右折すると道沿いにソメイヨシノが植樹されています。まだ開花していませんでしたが咲きそろった風景はきれいだろうと思います。

桜島ではフェリー港の上にある恐竜公園にも桜が植樹されています。自生の山桜は厳しい生育条件のため大木が見当たりません。溶岩の隙間に、松の木に遠慮がちに花を咲かせていました。

16時49分 黒神展望台から


この日は風が弱く、上空と地上付近の風向きが異なりました。この後火山灰が舞い始めたので、桜島北部へ移動しました。

椿の花も終わる頃


道沿いに枝を垂らした「やぶ椿」の花も終わる時期です。乾燥や火山灰に強く、桜島内には椿油原料となる果実を採取するため道沿いや畑に植樹されています。

夜の爆発


4kmほど離れた場所から撮影しています。昭和火口は標高800mほどに位置し、南岳山頂部は1040mです。山頂部を超えるほどに噴き上げています。高さ200mほどの火柱です。

爆発直後の様子


26日は爆発に伴う噴煙が少なかったので火口の表情が良く見えました。爆発の規模としては小さめで、火口底からゆっくり持ち上げるような感じで噴石が飛び出してきました。

26日には一日で26回爆発し、昭和30年以降の桜島観測史上最多を記録しました。爆発回数は多かったですが、爆発後はすぐに噴煙が止まり、次の爆発へのエネルギー充填という感じでした。

爆発前の昭和火口


爆発前はこのように火口からは殆ど噴煙が出ません。普段は噴煙が出続けたり、火映現象が続いて火口が赤く燃えている感じが続きます。噴煙が出続ける、火映現象が続く、山鳴り・地鳴りが続く状態からいきなり爆発することは通常ありません。

夜間撮影では爆発の予兆を観察し、撮影タイミングを逃さないことが大切です。噴煙が止まり山の稜線がくっきり出て、火映現象も山鳴りも消えれば爆発への秒読みです。秒読みと言っても実際には15分から1時間程度後に爆発することが多いです。

カーラジオを聞いて車の暖房にうとうと・・・・・爆発音で驚いて目を覚ましても後の祭り。火口が赤くなり噴石が飛び出す前にシャッターを切らないと、斜面に飛び散った噴石が写るだけで迫力が出ません。

カメラ仲間と雑談に興じすぎるのも失敗の元。ふとした隙に爆発しますので油断できません。普段は一晩に爆発するのはせいぜい3回程度です。3時間4時間待って一回爆発するかどうか・・・・・爆発しない夜も多いのです。

26日は19時から24時までに6回爆発したので多いほうです。居眠りする間もありませんでした。

細かい噴石を大量に噴出


最近では爆発のパターンが少し変わって、空気振動が弱く、噴石と言うより火口周囲に火山礫を撒き散らす感じです。噴煙の量も少なめですが、いずれは様相が変わるのでしょう。

27日6時過ぎ 朝帰りのフェリーから


27日になっても活動が活発で、0時から7時までに11回爆発しています。18時までの爆発回数は27回で昨日を上回っています。

爆発回数は多いですが、活動規模が小さいため大きな影響は出ていません。通常運転と言うところでしょうか。これから夏場にかけては東寄りの風が吹き鹿児島市街地も火山灰に悩まされる季節。鹿児島県民にとってはまさに愛憎半ばする桜島です。
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鹿児島は春本番 汗ばむ陽気に花の競演 2015/03/17 (鹿児島)

2015-03-18 17:27:18 | 
3月17日は全国的に気温が上がり、春の訪れを感じさせる一日でした。
薩摩川内市では最高気温が25度を超える夏日を観測。
日置市の吹上浜に近い実家周辺には春の花が咲き競っていました。

日置市日吉町の明信寺 つぼみがふくらむソメイヨシノ (撮影日は全て3月17日)


畑の菜の花 背後の山は向江山


17日の視界はまずまず 中ほどの山は南さつま市の長屋山


右側は季節風に耐えた自生のサボテンです。ナルトサワギクの小さな黄色い花が目立っています。ナルトサワギクは外来の有害植物です。四季を通じて開花し種が風に乗って飛散するので牧草地に入り込むと厄介です。やがてはセイタカアワダチソウのように自然植生を乱しそうです。

実家の山桜


細い枝にも花が咲いていました


梅の枝は剪定が必要ですが、桜は剪定したところから腐りやすいため枝は切らず自然に任せています。母が近所から幼木を移植したもので樹齢は50年ほど。海岸に近い砂地のため、生育条件が悪く強風で大きな枝先が数本折れましたが全体的には元気です。

白木蓮 殆ど花が終わっています


伸び始めた枇杷の新芽


ゆすら梅(庭桃)


雪柳


蔓日々草


名前不詳の花


木瓜(ぼけ)


百合椿


鉢植えでしたが管理が届かず、露地に移植しました。樹齢は40年ほどですが銀杏の下にあり、最近ようやく花が付くようになりました。再び移植して枯らすと可哀想なので枝先を切らずに見守っています。

畑では野菜の成長が進んでいました


手前は2月12日に植付けたジャガイモ、1割ほどはまだ発芽していません。最初の頃は全体が出揃うまで待っていて、枝の間引き作業が遅れました。今年も新芽が急に成長して間引きが遅れた感じです。

ネットを被せてあるのがソラマメとえんどう豆です。ソラマメは開花が続き脇芽も伸びて順調です。えんどう豆も暖かさで急激に成長してネットから先端が飛び出していました。

ヒヨドリを中心とした野鳥による食害があるため、ネットを外せないのが厄介です。集団で飛んでくるので、一日で食べ尽くされる恐れがあります。

畑の水仙も花盛り


園芸植物は畑に植え込むと鉢植えに比べて成長が旺盛です。ただし強烈な日差しと乾燥に強いものでないと生き残れません。球根植物は地中にしっかり根を張っているため暑さ、寒さ、乾燥に強く、季節を忘れずきれいな花を咲かせます。水仙は彼岸花と同様に夏場は地上部を枯らして休眠する賢い植物です。

今が旬のツワブキ


鹿児島ではツワと呼ぶ春の山菜です。これから先は山道沿いなどで採る人を見かけます。皮をむくと指先が茶色く染まりますが、自然の味わいが素朴で山などを歩きツワを採るのも楽しいものです。

藪椿もシーズン終盤


サツマイモの苗床


寒さにふるえたのが嘘のような天候で、農作業をしていると汗が流れ出してきます。サツマイモの苗床に種芋を伏せこみました。一部発芽が始まっていますが、全般に伸びだしてくるのは4月中旬。早いところでは5月上旬から植付けますが、自家用栽培では主に6月です。

この暖かさで冬の空気が春の空気に入れ替わったようです。来月は豆類の収穫時期となり、下旬には夏野菜の植え付けも始まります。季節は春から初夏へと進んで行きます。
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吹上浜に春の兆し 待ち遠しいキス釣り 2015/03/13 (鹿児島) 

2015-03-15 14:52:50 | 吹上浜
梅の花が散って春めく頃ですが、今季は寒さが続き3月10日には小雪がちらつきました。
13日には季節風が収まり、吹上浜は春を感じる穏やかさでした。

南側の風景


同じ場所 撮影 2014/02/28


昨年よりも砂浜の幅が広がったように感じていましたが、画像比較では変化は少ないようです。昨年の画像は引き潮時なので、潮が満ちた状態を考えると少し広がった程度でしょうか。

北側の風景


同じ場所 撮影 2014/02/28


ここ数年は大陸からの汚染物質PM2.5の影響で見晴らしが悪くなっています。串木野方面まですっきり見える日は少なくなりました。

南側へ歩く


モーターグライダー


南側へ300mほど歩くと、左手に松林が見えてきます。昔は夏場に天神ヶ尾(てんじんがお)キャンプ村が開設されていました。

かつてはキャンプ村の北側に船揚場があり、砂防工事で護岸が構築されています。この付近では昨年秋よりもさらに砂浜の侵食が進んでいました。

風のない穏やかな海岸線に沿ってモーターグライダーが南側へ飛んで行きました。自転車ほどの速度で空の散歩です。加世田から江口浜付近まで往復しているようです。

護岸と砂浜 南側から


満潮時は護岸近くまで海が迫る


護岸が構築されているので砂丘の侵食は防がれていますが、砂浜の勾配が急で打ちつけた波が沖に戻り、押し寄せる波に打ち当たった勢いで海岸侵食を強めているのではと心配です。

ガラス類と食器などの破片


波と砂にもまれて破片になり、元の姿を失いやがて砂粒に溶け込んでいくのでしょう。陶器の破片などは古色がありますが、骨董的なものではなさそうです。

ルアーを投げる釣り人


早くも穂が見えるコウボウムギ


夏の吹上浜はキス釣りの人が多いですが、10月下旬から半年ほどはシーズンオフ。波静かな港内で釣れることもあるようですが、冬場は魚群が深場に移動して砂浜からは全く釣れません。

この時期にチヌやヒラメを狙ってルアーを投げる人をたまに見かけますが、殆ど釣果がないようです。吹上浜でキスが釣れ始めるのは早くても4月中旬、だいたいは5月に入ってからです。

昨年は5月になって海藻が大量に漂着して釣りになりませんでした。3月も後半になろうとしています。恵比寿さんに大漁を祈願しましょう、今年も楽しみなことです。
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鹿児島に春を告げる初午祭 鹿児島神宮 2015/03/08 (霧島市)

2015-03-08 21:42:48 | 祭り・伝統行事
初午祭(はつうまさい)は華やかな背飾りと鈴をつけた馬が先導して、馬と踊り連が太鼓三味線にあわせて踊る全国的に珍しい祭です。約460年の歴史を持ち、鹿児島では初午(はつうま)と呼ばれ、五穀豊穣、畜産振興、牛馬の安全を願って行われてきました。毎年20万人もの人出がある大きな春祭です。

馬心会の奉納馬 鹿児島神宮参道


3月8日(日)、霧島市の鹿児島神宮は暖かい春の日差しがあふれ、多くの見物客が訪れました。今年は21頭の馬が出場し人馬一体となった踊りが奉納されました。

奉納順位表 21組中の13番まで表示 


毎年一番奉納は加治木町木田(きだ)の御神馬保存会です。木田保存会の踊り連を中心に10時前から撮影した画像を中心に紹介します。

地元の日当山中学校平成二年卒厄払い 有志一同の旗


地元中学校の卒業生が厄払いをかねて、踊りを奉納します。午前中に厄払いの参拝をして、奉納は13時過ぎの予定となっていました。

鹿児島神宮 境内などの位置図


祭の名物 ポンパチ(初鼓)


ポンパチを持つ子供


参道で小休止 木田保存会の奉納馬


踊り連の先頭は霧島ふるさと大使3名


手馴れた歌声


幼子の姿もありました


太鼓と三味線 鹿児島語では「てこ、しゃんせん」と言います


祭本部前に近づく奉納馬


祭本部前も参道も人で埋まっていました


本殿横で御祓いを受けました


本殿下での奉納踊り


宮崎県都城市 下長飯(しもながえ)ジャンカン馬踊り保存会


宮崎県三股町 中米(なかよね)ジャンカン馬踊り保存会


都城地区は旧島津領内であり、鹿児島と同様の伝統芸能が残っています。馬に掛けてある鈴や鉦(かね)の音からジャンカン馬踊りと呼ぶようになったと言われています。お馬さんは子供たちや女性に大人気。一緒に記念撮影をする人が多かったです。

元気なお姉さん


最初良くわからなかったのですが、手に持った道具は鈴かけ馬にとって大変大事なものです。元気一杯の姿を撮影させてもらいました。ありがとうございました。

昨年は2月下旬の開催でしたが今年は3月になり一段と日差しが力強く、歩き回ると汗ばむほどでした。軽やかに鈴を鳴らしリズムを刻む馬の姿、太鼓三味線のにぎやかな音、華やかな踊りなどまさに春を告げる祭でした。

昨年2月23日の初午祭のブログ記事はこちらからどうぞ。
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トッゴロに追われた次郎次郎踊り 射勝神社 2015/03/01 (薩摩川内市)

2015-03-02 17:15:27 | 祭り・伝統行事
3月1日、薩摩川内市指定の無形文化財「次郎次郎踊り」が水引町(みずひきちょう)の射勝(いすぐる)神社に奉納されました。

13時過ぎ 神社に到着


午前中は小雨が残りましたが、午後になり時々太陽が顔を出しました。次郎次郎踊りはスグロドン祭りという豊作祈願の神事の後に行われる芸能です。鹿児島では敬称の「殿」をドンと言い、スグロドンとは射勝神社のことです。

準備が進む「トッゴロ」


トッゴロは火のついた太い丸太です。火加減を見ながら燃やし、鉄鍋には焼酎が熱燗になっています。竹の切り筒で見物人に振舞いますが、最近は車運転者が多く飲む人は少ないそうです。「昨年は虫が出て米の値も悪かった」、「今年(の祭)は大いに頑張れ」と半分冗談交じりに演者を励ます声が何度か聞かれました。

梅の花が散り春の兆しも


次郎次郎踊りは地元に保存会が組織され、各公民館長が運営委員となり3月初旬の日曜日に射勝神社に奉納されています。昨年は神社到着が遅れたので、今年は早めに行きました。

13時過ぎはまだ訪れた人はまばらで、周辺を歩いてみました。神社の東には小川が流れ、梅の花が散って春を思わせる田園風景が広がっていました。神社西側には溜池があり、今も周辺農地を潤しています。

14時20分から 加紫久利(かしくり)神社の巫女さんによる神舞


昨年と同様におごそかな舞が二差し奉納されました。

14時43分から 川内みなと棒踊り


爽やかな衣装が境内の木々に映え、軽やかに棒を打ち合い、掛声もすずやかで気持良い踊りでした。棒踊りは勇壮で力強い男踊りのイメージがありましたが、リズミカルで華やかな感じを受けました。

14時57分 害虫や雀を追い払う仕草


子供たちが椎の木の枝で害虫や雀を追い払う仕草をします。まず東側、次に西側を払います。境内が清められ、いよいよ次郎次郎踊りの本番です。

午前中の高江町南方神社での太郎太郎踊りと同様に豊作と安産祈願の農耕劇です。
大きく異なるのは、次郎次郎踊りの演者は顔を手ぬぐいで隠して終始無言なので少し不気味です。誰が演じているのかはごく少数の人しか知りません。

15時2分 田んぼの水口を整えて一休みのテチョ(丁長)


コッテウシ(雄牛)で田作り


見物人を追い出すトッゴロ


見物人を害虫に見立てていますので顔先や足元にトッゴロの煙が迫ります。後半はトッゴロを投げ出す場面もありハラハラしました。

無言なので動きが読めず不気味


こちらに向ってきた


席を追い出されたカメラマンたち


目の前に迫るトッゴロ


投げ出されたトッゴロ


15時14分 嫁女を迎えて喜ぶテチョ


15時17分 最後に米と落花生が撒かれて祭はお開きに


トッゴロに追われキャーと悲鳴が上がり、逃げ回る見物人も祭の花。社殿で叩く太鼓の音がトッゴロの迫る緊迫感を盛り上げます。逃げ回るほどに面白がって追いかけるようですが、あくまでも祭ですからケガ人は出ないよう関係者が気を配っていました。

私の足元にも何度かトッゴロの煙が迫り、後ろにのけぞりました。もう撮影どころではありませんが、これも祭の楽しみ。

ひとしきりトッゴロが暴れまわったところでヨメジョ(嫁女)が登場。喜んでテチョと抱き合うと子供が生まれます。頭に載せたモロブタ(長い箱)から米と落花生を撒き、祭りはお開きとなりました。昨年の次郎次郎踊りの様子はこちらのブログ記事をご覧ください。
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小雨の中で太郎太郎踊り 高江町南方神社 2015/03/01 (薩摩川内市)

2015-03-02 13:33:23 | 祭り・伝統行事
3月1日、小雨が残る高江町(たかえちょう)南方(みなみかた)神社境内は少しぬかるみ、農耕劇にふさわしい舞台になりました。今年も大人に混じって地元の峰山小学校児童十数名が参加、ユーモラスな伝統芸能「高江町太郎太郎(たろたろ)踊り」が奉納されました。

息の合った農耕劇 10時40分頃から開始


10時前 画面右手にあった駐車場は変更されていました


昨年まで駐車場だった神社入口前の広い場所は太陽光発電所になっていました。すぐ近くを走る九州西回り自動車道は3月7日に薩摩川内都~川内水引間の10.2kmが開通します。高江地区から鹿児島市の武岡トンネルまで30分で行けるようになり、地区の発展が期待されています。

境内裏手で焚き火を囲む人たち


社殿周囲の3箇所にもお供えが飾られて、裏手では祭の小道具になる薪を燃やしていました。小雨が残り風が出て肌寒く、焚き火の温もりに感謝しながら世間話をしました。

右奥のオンジョ(爺)が児童に田起こしを教える場面


境内の説明板を参照し、おおまかに踊りの内容を紹介します。

昭和37年 鹿児島県指定無形民俗文化財
高江町太郎太郎踊りは、南方神社の春祭に伴う芸能として毎年三月の第一日曜日に、五穀豊穣・安産・無病息災を祈願して奉納される農耕劇です。本来、上高江の志奈尾神社で奉納されていましたが、明治四十四年に合祀されて以来、南方神社で奉納されています。

神事のあと、子供たちの「タロタロー ウショヒイテケー」(太郎太郎 牛を引いて来い)という掛け声で始まります。主人公のオンジョ(祖父・爺)、テチョ(父)、太郎(息子)の3人が方言でやりとりしながらユーモラスに演じます。

仕事をさぼろうとする太郎と、それをいさめるテチョとのやり取りが見物客の笑いを誘い、最後はヨメジョが赤ん坊に見立てた自然石(ヨネマッジョ)を産み落とし皆で祝います。
古い田打ちの素朴さがよく表現されている貴重な伝統芸能です。

焼酎を飲み交わす お湯わりではなく生のまま?


暴れ牛で耕す


生まれたヨネマツジョ(丸石)をなでながらテチョが川内名所の歌を披露


最後は神主さんが米を撒きます


雨予報でしたが多くの人が集まり、こっけいな仕草に笑いの起こる楽しい踊りでした。11時10分頃にはお開きになり、午後は次郎次郎踊りのある草道地区の射勝神社に行きました。
昨年の太郎太郎踊りのブログ記事はこちらからどうぞ。
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花浄土/鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。