ここには、分割民営化の裏に在るカラクリがありました。
本来、国鉄として公共交通機関で一つの企業であるべきであったのです。そうすれば、北海道の赤字の部分は黒字のJR東海やJR関東が吸収してトータルとして経営が成り立ったでしょう!
ところが、基本的に北海道、関東、東海、九州というように分割して民営化することにより、儲かる部分と儲からない部分が目立つ形に成りました。
結果、赤字の北海道や儲からない東北、四国の地域のJRは合理化や経営方針の変革が必要とされることになった訳です。
世界の多くの国々では、このような公共性の高い機関は、全面的な民営化を避けて来たのは、このような事態を予想したからです。
日本やアメリカは自由を最優先して企業や機構の社会性を無視して、全面的に民営化をして来ました。
郵政の民営化も同じです。儲からない郵便の部分を分割すれば、いずれ値上げ出来ますが、儲かる貯金や金融と一緒では、値上げが難しくなるからです。
役所の仕組みも、余分な経費が掛かる部分は外部に分化させ、安い人件費に替えることが可能になります。
これは資本主義経済の負の部分なのです。民営化とか合理化を如何にも良いもののように見せ掛けて民衆に受け入れさせる悪巧みだったのです。
愚かな民衆は、このような悪巧みに騙され続けて来た結果、今が在る訳です。
日本の政財界が如何に悪賢く、社会の機構やシステムを変貌させて来たのか?愚かに思い込まされて来た民衆には、その自覚も無い状態で呑気なものです!
私は、だからといって共産主義や社会主義が絶対と言っている訳ではありません。ここまで、企業や公共から社会性を奪ってしまった日本が資本主義経済の麻薬に犯されていることを知らしめたいだけです。
日本を変えなければ成りません!日本は変わらなければ成りません!これを言いたいのです。
こんな日本を素晴らしいと思い込まされていては日本が衰退すると認識しなければならないのです!