頭の中は魑魅魍魎

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『マリー・アントワネットの日記』吉川トリコ

2021-03-01 | books
マリー・アントワネットが書いた風の日記を、現代日本人女性が書いたように変換する。

橋本治の桃尻娘風、もしくは桃尻語訳のようだと言ったら古いだろうか。

マリーがオーストリアから、フランスに嫁に来る辺りから、処刑されるまでを、実に軽薄な文体で綴る。

男子が「男になる」のは社会的に一人前と認められたときで、女子が「女になる」のは出産の準備がととのったとき。なんだそれ。飲み込めない。激安焼肉チェーン店のゴムみたいな牛ホルモンより飲み込めない。

とか、ラスト近辺、フランス革命の後逃亡するとき、

財産はほとんど没収されちゃったも同然だし、この先の収入のあてもないんだから。夫婦そろってノン収入☆ ひーっ、心の知覚過敏にしみるわ。

など、18世紀のフランスのことを21世紀の日本語で描く奇書。なかなか面白かった。

 
 

今日の一曲

ハナレグミfeat. 忌野清志郎で、「サヨナラCOLOR」



では、また。
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