某合唱団の指導に「目で歌う」という言葉があります。
別の合唱団では、「目力」を使うようにと言われることがあります。
どちらも、目に関する指導です。
歌は、音符の通りに、音程の通りに、演奏記号の通りに歌ったとしても、完璧にはなりません。
目に力を入れたり、目で歌うと、歌に力がこもったり、ニュアンスが変わってきます。
楽譜にあらわされていない事が、要求されてくるわけです。
楽譜通りでは、足りないのです。
文章を読むのに、行間を読めという事があります。
合唱も楽譜に書いてあることだけでは、完成しないのです。
同じ言葉でも一回目と2回目とは少し変わる。
同じフレーズでも、少し変えてと指導されます。
微妙な調整が必要になるのです。
これは、皆が集まって、アンサンブルをすることで加わることです。
皆で作り上げていく。
そうした姿勢が要求されるのです。
合唱は、団体競技なのです。
一人はみんなのために、みんなは一人のために歌うのです。