五輪「無観客」浮上…都幹部「感染拡大に強い危機感」
2021/07/08 06:52
(読売新聞)
新型コロナウイルスの感染が再拡大している東京都に、4回目の緊急事態宣言が発令される見通しとなった。開幕まで2週間余りとなった東京五輪は観客を入れずに開催される案が浮上し、準備を進めてきたボランティアらが戸惑いを見せた。
五輪の競技会場周辺では当初、約4万人のボランティアが活動する予定だった。大会延期後、辞退者が相次いだが、感染防止の厳しいルールを定めた上、多くの人が開会直前の研修を受けている。
東京都世田谷区の無職の男性(71)は2019年のラグビーワールドカップでボランティアを務め、五輪でも観客の道案内などを担当する。「ハイタッチもできないし、大声で盛り上げることもできない。『何ができるんだろう』と悩んでいた。感染者が増えたので、無観客でも仕方ない」と語った。