ロシア軍、核研究施設を攻撃か=ウクライナ北東部ハリコフ
2022/03/07 07:36
【イスタンブール時事】ウクライナ保安局(SBU)は6日、北東部ハリコフの核物質を扱う研究施設にロシア軍がロケット弾を撃ち込んだと発表した。ロシア軍は南東部ザポロジエ原子力発電所も攻撃しており、SBUは「ロシア側はまたウクライナの核施設を攻撃した」と非難した。
攻撃を受けたのは「国立ハリコフ物理技術研究所」で、施設内には研究用の核燃料があるという。被害状況などは明らかにしていないが、攻撃は「大規模な惨事につながる可能性があった」と指摘。研究所は1928年に設立され、ウクライナでも有数の実績を誇るという。
また、ロシア軍は中西部ビンニツァの空港を攻撃した。ウクライナのゼレンスキー大統領は、8発のミサイルが撃ち込まれ「空港は完全に破壊された」と明らかにした。ロシア軍はこの日、西部の空軍基地も破壊しており、西部方面への攻撃を強化しているもようだ。
ゼレンスキー氏は「われわれのインフラと生活を破壊し続けている」とロシアを非難し、米欧に改めてウクライナ上空への飛行禁止区域の設定を求めた。軍当局者によれば、軍人と民間人の計10人が負傷した。
ロシア国防省も「高精度長距離兵器により、ビンニツァのウクライナ空軍飛行場を破壊した」と発表し、攻撃を認めた。「ウクライナの戦闘可能な航空機は事実上すべて破壊された」とも主張し、次の標的として防衛企業への攻撃を警告した。