![]() | 世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方 (単行本) |
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三笠書房 |
世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方(3)
最後のレイ・ダリオのポートフォリオのところを読みました。
確かにちょっと一風変わったアセットアロケーションになっています。
商品取引とか金というのは、普通あまり入れません。また、不動産が全然ないのも特徴的
で、長短の米国債の比率が高いです。
で、彼は株価が大暴落したようなリーマン・ショックの時なども、ポートフォリオ
の下落率は5%未満だったというわけです。
その数字はそうなのでしょうが、では、この独自性のあるアセットアロケーションを
当時適用していたらどんなパフォーマンスだったのか、株価暴落時にポートフォリオを
守ったのはいったいどのセクターの何がどれぐらい貢献していたのか、本書ではそうい
った具体的な検証のようなことが書かれていません。これが残念。
また、このポートフォリオは、どういう時にどう動くという特徴があるのかという分析も
ないです。そこも残念。
ここでは、メンタル的に厳しくても、ポートフォリオはリバランスする必要があると
述べています。まあ、私自身のあてはめてみれば、リログループやキーエンスはちょっと
売っておけというようなことになるのでしょう。
リバランスの意味は、リスク低減という意味ではわかるのですが、実際はこのPFの主要
銘柄は株価が上昇してもポジジョンを維持したままです。
さて、それがいいのか悪いのか。決定麻痺的に現状を維持しているということは、
つまりは保有を継続しリスクを取り続けるという決断をし続けていることと同じではあるの
ですが・・・。
ということで、下巻の方に進みます。