図書館本。
時々テレビで見かける(見かけた)方ですが・・・。
まあ、書かれていることの多くは「そりゃそうね」ということではありますが、時々、なんか極端なこととか根拠のないこと
を書いたりするので、どうも信用できません。
例えばP39。
「でも、投資で儲けている人は本当に少ないのが実情です。大部分の人は資産を目減りさせて、夫婦喧嘩になったり離婚に追い込まれたり
と悲惨なことになっています。」
ほんとかなー。ここでは、具体的な根拠などは何もふれられていません。
「投信で損失、個人の半数 金融庁調査」という記事が最近ありました。
これはどう集計するかなど、統計的な問題もあり、どう解釈したらいいか微妙なところもありますが、逆に半数近くは利益が出ているとも
とらえられます。
投資の損益について少なくとも、本にある「本当に少ない」「大部分の人は」というような表現がそのままあてはまるようには思えません。
このような表現だと、個人的には、少なくとも80%、イメージとしては90%ととらえます。
どうも、自分の主張の趣旨に文章表現を根拠なく「寄せている」感じがします。同様に感じるところは他にもあるので、これはこの著者の特徴かと
思います。これが高じると、主張する趣旨を強調するのとは逆に、信頼度が低くなってしまいます。
同じページにはこんな文章もあります。
「最近、荻原さんの担当です」と名乗る銀行員が電話をかけてきて、「預金がこれぐらいあるようですが、いい投資商品があるんです」と切り出してきました。
すごく腹が立って、「だれがあなたに担当してくれと頼みましたか」「私のお金は私のものだから、預金のまでいいのよ」と伝えて、電話を切りました。」
うーん、これ、すごく腹が立ちますか?。まあ、人それぞれの感じ方だから、しょうがないですが。昨今では普通の営業電話でしょう。「うっとおしい」ぐらい
ならわかるけど、金融とか運用に関わるような仕事をしていて、これで「すごく腹が立つ」というのは、ほんとかなーと思ってしまいますが。
これ、逆に取材のチャンスだと思います。
銀行の収益の厳しさ、投資信託などの販売のノルマと達成の状況、コストが高いことがわかっている金融商品を販売しなければいけないことについてどう思う
かなど、現場の行員の「取材」したらいいと思いますけどねー。
で、「私は○○の仕事をしており、こうした金融商品を買うことはないので、今後はこうした営業は不要で、対応も面倒で原稿執筆等の支障になったりするので
電話はしないように、支店内で徹底しておくように、顧客の個人ファイルにでも記載しておいて。」とでも頼めばいいのです。
それでまた営業電話があったら、それはそれでまた「ネタ」になりますしね。
ということで、どうもこの人の文章、書き方は疑問というか、性に合いませんな」