遅いことは猫でもやる

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楽しい演奏会

2013-07-13 08:32:45 | 行ってきました


関西フィルハーモニー管弦楽団演奏、アレクサンドル・アニシモフ指揮、佐村河内守作曲「交響曲第一番、HIROSHIMA」を聴きに灼熱の名古屋に戻った。
以前に偶然NHKの番組で取り上げられた「現代のベートーベン」で、聴力を失った作曲家が、東北大震災の孤児にレクイエムを作る過程を放送していた。

その生き方に感銘を受け、すぐCDを探したが、まだ発売されていず、代わりにHIROSHIMAを買ってきて、聴いてみた。重い、暗い音楽だった。そんなある日友人が思いがけず電話をくれ、「名古屋で演奏会があるが行くか?」と誘ってくれた。
猛暑日が続く11日名古屋に戻って、県芸コンサートホールへ。会場はほぼ満席。開演前に観客が一段とざわついた。3階席から下を見下ろすと、作曲者の佐村河内守本人が2階席最前列に着席するところだった。

演奏は低く、小さなティンパニーの連打で始まった。アニシモフの指揮は軽快で解りやすく、打楽器、管楽器が普通の交響楽団より多いと思われる編成の音色は、クラッシカルな交響曲と違い、奔放に音色を響かせる。打楽器は力強く響き、金管楽器は希望の音色を奏でる。勿論弦は自在に指揮棒に従って音を響かせる。CDを聞いた時よりは、はるかに力強く、希望の音色に満ちた演奏であった。この曲をまとめあげるのは指揮に大変な力量が要るのではないかと想像しながら、久しぶりの演奏会を楽しんだ。

演奏終了後スタンディングオベーションで応えた聴衆と、舞台に上がって目礼をする佐村河内氏に惜しみない拍手が注がれた。何度も何度も舞台から目礼をする指揮者と作曲者本人に気の毒だと思いながら、演奏の余韻に浸った聴衆は拍手を送り続けた。
久しぶりに充実した演奏に軽く興奮し、演奏後のお酒も美味しかった。

今までにない楽しい演奏会であった。