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半沢直樹シリーズ

2013-12-24 02:35:34 | 


池井戸潤「ロスジェネの逆襲」ダイアモンド社刊

「倍返し」で今年の流行語大賞を受賞した、半沢直樹シリーズの元本。人気TVドラマは半沢が系列子会社への出向辞令が交付されるところで終わるが、この小説はその出向先での活躍が描かれる。ドラマの再開はきっとこの本からだろう。

「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」では、もっぱら同期入行者との連携で社内の陰謀と対抗してゆくストーリー展開だが、今度は一世代後の部下がパートナーである。
踊る大捜査網、相棒など警察組織と現場の軋轢を描いたものに人気が集まるが、これは警察ではなく、銀行の内部組織との戦いみたいな側面がある。

この作者は人物描写がうまい。又役割設定が自然でいかにもさもありなんと思わせる。今回は新興IT企業をめぐる企業買収にまつわる裕史案件が舞台で、銀行組織内の派閥争いや思惑が絡む。この辺りが人気を呼ぶところなのだろう。つい面白くて一日で読んでしまった。

TVを見たので、半沢のイメージが堺雅人で固定されてしまうのが、ちょっと難点だ。今回は奥さん(上戸彩)は出てこないので、それは助かったが。

とにかくエンターテイメントとしては最高だ。