

最後の訪問地ペナン島。ここはリゾート客が大半だという。まずはコーンウオリス要塞跡に。ジャッキー・チェンも出没するという海岸沿いのリゾートマンション街の外れにあるイギリス統治時代の時代の要塞。フランシス・ライト提督は人望があったらしい。
なんとなく長閑さを感じさせるこの要塞跡の近くの公園に広々とした広場がある。独立記念日や新年のカウントダウン、日本人会主催の盆踊り大会などを行うガニー広場だが、片隅に皇太子殿下(現在の今上陛下)が45年前に植樹されたミモップス・エレンギという木が育っていた。こういう記念は心和ませる。皇族はこんな具合に行幸地でどんどん植樹を行うべきだろう。




次に向かったのは涅槃寺。タイ仏教のお寺で30mの寝姿のお釈迦様が本尊だ。蓮の花のローソク、佛像に金箔を寄進し貼り付けるというのはタイ本国で見たことがある。背後の壁一面に縦横20cmくらいの小さなガラス扉のロッカーみたいな棚がぎっしり詰まっていた。ガラス扉には写真と生存した年、本人の名前が記されている。中には彩り豊かな陶器のツボ(骨壷)が収められている。こちらのお金持ちはこんな風に納骨をしているのだ。向かいのミャンマーの仏教寺ではこの扉のタイルに立体像の佛像が飾ってあった。
さすが多宗教国家である。この辺りには仏教寺院がいくつか重なっている。






ペナン州博物館。民族衣装を始め、食器などの道具や生活様式の説明など多岐に渡る展示がされていたが、それらをいちいち説明するガイドのトニー・マイド氏の博識ぶりには感心する。これで予定された観光スポットはすべて終了。あとはお定まりのショッピング、鋪石店とチョコレート工場(マレーシアはカカオの産地)などを覗いてホテルへ戻った。
バスの中で運転手がツインタワーのフォークを売ったが(本人ではなくガイドのトニーさんが9、チップのない国なのでその代わりにと思い買ったが、その旨をメンバーに知らせればもっとたくさん購入する人がいたのに残念な気がした。
ということでマレーシアの旅行は終わった。普通の国、結構住みやすそうな国であった。やはり私はアジアの人間だった。

