盆休みの終りとともに遊びに来ていた孫が帰った。一挙に静かになった家の中を静かに風が流れる。両親も爺婆も孫を中心に動いていたことを思い知らされる。
よく、孫は「来てよし、帰って良し」と言われるが、この子に限っては「来てよし、帰って淋し」といえる。大人が構い過ぎることがあってもあまり凭れてくることがないのがそこらあたりの原因だろうか。
今朝はデッキに出ての朝食だった。食事を楽しく進めるのは良いが、話すのに夢中で箸が遅い。なかなか食事が終わらない。親から爺婆から集中的に「早く食べなさい」の掛け声が飛ぶ。一人テーブルに残って皿の上を片付けるのに奮闘する。3ヶ月前よりは改善はしているがこれだけあれこれ言われるのを見るとつい可哀想になる。しかし習慣がつくまでのこちらの辛抱だ。親もなかなか辛抱強い。根気よく指導している。私たちの時代にはこんなに根気よくしつけはしなかったように思う。
愛情の別表現だと思うが、これだけ手をかけられればきっと良い子供に育つだろう。それにしても彼等が帰った後の家の中は薄暗くガランとしている。