午後3時半過ぎ、福祉施設げんき21へドヤドヤと押しかけ、物欲しそうな顔で 「すみませ~~ん・・・」
知っている顔がちらほらと。 役場だもの。 何度も来ているのだもの。
窓口へ来た女性に事情を話していたところ、どうやら 当事者~大家さんと直接話をした~らしい男性が窓口へ来た。
名前を聞かれ、事情を話して、突然の物言いにすべてをかき乱され非常に困惑していること・何があったのか少しでも情報が欲しいと伝えた。
そのまま建物奥の会議室へ案内され、ドアを閉めて話をしだした。
あらためて、
・12日から今日までの(がんぼ家の)経緯
・今日も午後3時に旧宅を見に来るというので待っていたのに来ないこと
・何があったのかさえ誰からも連絡もらえず恐怖だけが漂ったままであること
・これから何に対してどう対応していけばよいのか見当もつかないで困っていること
などを伝えた。
一通り聞いていた男性職員は、今回の騒ぎを行政側にたって、簡潔にだが教えてくれた。
そして、行政サイドでは本日の話し合いの結果いちおう丸く収まり、当事者はこのまま引き続きホーム利用することになったと。
この言葉を聞いて 私は心底がっくり。
おじさんが今日にも荷物を抱えて帰ってくる。 私たちの了解など無関係に。
「俺がいた家だ。そこへ帰って何が悪い!」とばかりに。
帰ってくることが決定した(この時点では日曜日の本人からの電話で、荷物もまとめ終え知人の車で月曜日には到着すると言い切られたのだ。)以上、同居はできるわけがないのだから私たちが出て行かなきゃ、引越ししなきゃ、さっさと家を出なきゃ!! と大騒ぎして、
家族や知人たちや親や取引先にまで大迷惑をかけ、知人にお願いして10万を超える大金を借金までして、
たった4日のうちに30万以上のお金が動き、自分の体のことなど考える暇もなく、
とにかく早く出なければ おじさんが帰ってきた時に行くところがないのだという思いだけを抱えて荷物を運び出し続けた私たちだけが宙ぶらりんとなり、事態は何事もなかったように収まったというのか!
脱力。
テーブルに突っ伏してしまった。 涙がぼろぼろ出てきた。 本当に気が抜けドッと力が落ちた。
なんだよぉそれぇ。 私がただのバカじゃないかぁ・・・。 出てしまったこの後始末、どうすんだよぉ・・・
椅子に座っていなければ倒れたかもしれない。 この私がだ。
結論は
ホーム利用者との事実関係については町としても責任がありますので事態の収拾に全力を傾けますが、個人の賃貸関係や利害関係については行政は一切関係ないので、そちらで何とかうまくまとめてください。
・・・・・
施設を出たところで、同僚父子に頭を下げた。 済みませんでした・・・・ 大変な迷惑をかけてしまった・・・・
バカヤロ~!! と思ったが、現実は放棄できない。 引越しは終わっておらず、戻ることもできなくなったのだ。
いずれにせよ、まずは決まりをつけないことには。
とりあえず方向性は確定した。 とにかく旧宅を名実共に片付けなくては。 とにかくまずは決まりをつけないことには。 < 繰り返し
旧宅には未練はないのだ。 新宅が決まったのだ。
こうなれば一日も早く新宅への移動を完了させることが第一目標になった。
同僚が身体を心配して「少し休まないと・・」と何度も言ってくれる。 だが休んでいる時間があまりにもなさすぎる。
旧宅も仮宅も、『月をまたげば1ヶ月分の家賃を追加で払わなければならない』からだ。
一日でも早く荷物を引き上げ、一日でも早く物件を引き渡さないと、旧宅(20,000円)・仮宅(35,000円)・新宅(30,000円)の3件分の家賃を払わなくてはならないのだ。
しかし、今日は紋別へフリーペーパーをもらいに行かなくてはならない。 そして明日は配達をしなければならない。
紋別へ行く前に、大通りにある「おおなか菓子舗」でケーキの詰め合わせを2,000円分お願いした。
仮宅へ出入りするのに、「住宅の裏(空き地)を通らせてください。」のお願いをするためだ。
仮宅は、建物前面(A号室側)から出入りしようとすると、普段車が止まっており、やっと人が通れる程度 の隙間しかない。
2階の居住者が私たちが入居するB号室への通路に車を止めるだめだ。
不動産B社が「よけてもらいますか?電話しますよ?」といってくれたが、1日2日のことではない。
先住者が当初からそうやって使っているのを、一時的に住まいするだけの新参者が大きな顔で 「邪魔です、車をよけてください」 とはいえない。
しかし、車がいなくなるのを待っていたら、モノの出し入れなどできないし、第一キズをつけたりしたらまたおおごとになる。
そこで、仮宅の前に位置するお宅の裏手(昔は3件ほど家があったらしいが今は更地)を、1,2ヶ月の間~次の家に移転終了するまでの間~通らせて欲しいというお願いにいったのだ。 旧宅から出入りするにもこちらの方が都合がよかった。
小学生の女の子二人がいるらしいお宅。 若いお母さんが出てきて事情を聞いて了解してくれた。
菓子を差し出すと 「いいんですか?」 「済みません。なるべく静かに通ります。よろしくお願いします。」 というと受け取ってくれた。
17:00~ 紋別へ急ぎ走る。 いつもの予定より3時間以上遅れ、結局いつもの手伝いなどまったくできず遠軽の持ち帰り分まで本社の人間に全て放り出す結果になってしまった。 申し訳なくて・・
実はこの日、I 専務へは 「このようなことになり、今後仕事が出来なくなった。復帰もいつになるかわからずこのままでは本社に迷惑をかけるだけなのでこれを機に切り捨てて欲しい」 とお願いにいった。
新宅が借りられることになったのはよかったが、ネット環境が整うまでには数ヶ月を要する。
また、片づけが進まないことから フリーペーパーの遠軽版発行が滞り、本社に迷惑をかけることがわかりきっていたから。
だが、事情を聞いた I 専務は無言で部屋を一度出て行き、数分後戻ってくると 封筒を私に差し出した。 ニッコリ笑って
「急にそんなことを言われても会社も困ります。 今はとにかく頑張って住まいを落ち着けて。 足りないかもしれないけど、足しにして」
驚いた。
「お借りしてもお返しできるすべがないんです。手持ちのお金も使い果たし、ネットができなくなったことでお客様から依頼を受けている仕事もできなくなり、収入もなくなります。」
とお断りした。
「私のポケットマネーです。 すぐに返す必要はない。 大丈夫、何とかなるって」 とまた笑った。
もう、ボロボロ涙で I 専務の顔が見られなかった。 恥も外聞もない。 泣きました。
「ありがとうございます!」
フリーペーパー受け取り とんぼ帰り。
レジアスに仮宅の鍵~真っ黒クロスケ~を載せたまま紋別まで連れて行ってしまい、子供らは仮宅へ入れず、息子友人の提案で上湧別温泉へ行くことになったという。
午後8時くらい? だった? 紋別から途中、私も上湧別へ立ち寄った。
11日からお風呂もシャワーも、考えたら使ってなかった。 汗まみれだったのに、7日間お風呂にも入ってなかったんだ。 お湯が恋しかった。ありがたかった。
21:10 電話→ 同僚
宅配担当者が取りに来るため、実家(店)へ連絡してWPを預かってもらう。 遅くなってごめん。