唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
石川県はやっぱり遠い?!
4/27に「石川県は東京駅から3番目に遠い」と書いたことろ、金沢市にお住まいのshinoさんがコメントを送ってくださった。
>北陸新幹線はいつ? (shino) 2005-05-01 07:26:08
>石川県がベスト3、じゃなくてワースト3入りですか(汗)
>確かに東京は遠いです。新潟県の人がうらやましくなる時があります。
>そういえば、室生犀星も「ふるさとは遠きにありて思ふもの...」と詠んでいましたっけ。
>金沢と東京の時間距離感がなければ出てこなかった詩かも知れませんね。
さすが地元と言うのか、お仕事柄と言うのか(恥ずかしながら、郷秋<Gauche>、この詩が室生犀星だったとは初めて知りましたぞ)。
金沢や富山が東京から遠いのは実感として知っていたが、この栄えある「ワースト3入り」の根拠は金沢が東京から遠いと言うことではなく、能登半島も突端に近いのと鉄道能登線の終着駅蛸島が遠いと言うことなのである。遠さ加減の判定基準等は「鉄道ひとつばなし」をお読みいただくとして、郷秋<Gauche>はshinoさんからコメントを頂いてから地図を開いてこの蛸島なる駅がどこにあるのか初めて知ったのでありました。
「鉄道ひとつばなし」は講談社のPR誌「本」に連載されたものに加筆修正して1冊にしたものだが(現在も好評連載中)、「駅から見た東京に出づらい都道府県ランキング」は2003年2月現在、鉄道のない沖縄県を除く46都道府県について調べたもの。勿論ヒコーキを使ってもよいのだが、空港までは当然、鉄道で行くわけだ。
と、ここまで書いてハタと気がついた(って、気がついたから書いているんだよね。ワザとらしくてごめんなさい)、2003年7月に能登空港が開港して羽田までANAが日に2便飛ばしていたはずだ!
石川県には小松空港というジャンボ機も離着陸できる立派な空港があるが(航空自衛隊と共用のために分類上は第3種にもなれない「その他の飛行場」となり、その意味ではあまり立派じゃない)、県内2つ目の空港はその名の通り能登半島にある。半島の中ほど輪島市(他2町)に位置し、最寄り駅はのと鉄道穴水駅。ここからクルマで20分程のところのようだ。
さて、件の蛸島駅がどこにあるのかというとだな、この、のと鉄道の駅なのだなと書いて、困った。たった今わかった事実。なんとのと鉄道能登線(穴水~蛸島)の穴水以北が3/31をもって廃止になっているではないか!
幸か不幸か、Yahoo!路線情報ではこの情報が未だ反映されていないようで、ANAの1便、11:45発に乗るための蛸島駅を何時の列車に乗ればよいのか1時間前に空港着の条件を入れて検索したこところこんな結果が表示された。
蛸島駅 19:22発
宇出津駅 20:14着
宇出津駅 06:09発(翌日!)
穴水駅 06:56着
空港連絡バス 穴水駅 07:20発
能登空港 07:42着
つまりだ、11:45発のANA748便羽田行きに乗るためには何と前日の19:22に蛸島駅を出て15駅先の宇出津で1泊し翌朝1番の列車で穴水に行き、そこから空港までの連絡バスに乗ることになる。ヒコーキに乗るために空港近くで一泊しなければならないとは、何と成田並みだぞ。ホテルがあればいいけど・・・。いずれにしても、空港が出来てものと鉄道に頼るとすれば東京までの時間的距離は短くなっていないようである。
とまあ、調べては見たけれど、鉄道そのものがなくなってしまっては話にならない。しかしだ、石川県が栄えある第3位に輝いた理由は「蛸島という東京から最も遠い終着駅があり、ここから金沢まで、途中二度乗り換えて4時間37分もかかるのが響いている。」わけだから、のと鉄道能登線の終着駅が穴水となった今では東京までの時間的距離は相当短縮され東京から遠いランキングも、残念ながらかなり順位を落としてしまったのではないだろうか。
のと鉄道能登線の穴水以北が廃止されたことで蛸島という東京から最も遠い終着駅がなくなってしまったことになる。蛸島に代わって「最も遠い終着駅」の座を得たのはいったい何線の何と言う駅なのか興味あるところだが、とまれ「鉄道ひとつばなし」の著者である原先生(明治学院大学の教授で専門は政治学)はさぞかしお嘆きのことであろうな。
原武史著「鉄道ひとつばなし」(講談社現代新書 税別740円)
>北陸新幹線はいつ? (shino) 2005-05-01 07:26:08
>石川県がベスト3、じゃなくてワースト3入りですか(汗)
>確かに東京は遠いです。新潟県の人がうらやましくなる時があります。
>そういえば、室生犀星も「ふるさとは遠きにありて思ふもの...」と詠んでいましたっけ。
>金沢と東京の時間距離感がなければ出てこなかった詩かも知れませんね。
さすが地元と言うのか、お仕事柄と言うのか(恥ずかしながら、郷秋<Gauche>、この詩が室生犀星だったとは初めて知りましたぞ)。
金沢や富山が東京から遠いのは実感として知っていたが、この栄えある「ワースト3入り」の根拠は金沢が東京から遠いと言うことではなく、能登半島も突端に近いのと鉄道能登線の終着駅蛸島が遠いと言うことなのである。遠さ加減の判定基準等は「鉄道ひとつばなし」をお読みいただくとして、郷秋<Gauche>はshinoさんからコメントを頂いてから地図を開いてこの蛸島なる駅がどこにあるのか初めて知ったのでありました。
「鉄道ひとつばなし」は講談社のPR誌「本」に連載されたものに加筆修正して1冊にしたものだが(現在も好評連載中)、「駅から見た東京に出づらい都道府県ランキング」は2003年2月現在、鉄道のない沖縄県を除く46都道府県について調べたもの。勿論ヒコーキを使ってもよいのだが、空港までは当然、鉄道で行くわけだ。
と、ここまで書いてハタと気がついた(って、気がついたから書いているんだよね。ワザとらしくてごめんなさい)、2003年7月に能登空港が開港して羽田までANAが日に2便飛ばしていたはずだ!
石川県には小松空港というジャンボ機も離着陸できる立派な空港があるが(航空自衛隊と共用のために分類上は第3種にもなれない「その他の飛行場」となり、その意味ではあまり立派じゃない)、県内2つ目の空港はその名の通り能登半島にある。半島の中ほど輪島市(他2町)に位置し、最寄り駅はのと鉄道穴水駅。ここからクルマで20分程のところのようだ。
さて、件の蛸島駅がどこにあるのかというとだな、この、のと鉄道の駅なのだなと書いて、困った。たった今わかった事実。なんとのと鉄道能登線(穴水~蛸島)の穴水以北が3/31をもって廃止になっているではないか!
幸か不幸か、Yahoo!路線情報ではこの情報が未だ反映されていないようで、ANAの1便、11:45発に乗るための蛸島駅を何時の列車に乗ればよいのか1時間前に空港着の条件を入れて検索したこところこんな結果が表示された。
蛸島駅 19:22発
宇出津駅 20:14着
宇出津駅 06:09発(翌日!)
穴水駅 06:56着
空港連絡バス 穴水駅 07:20発
能登空港 07:42着
つまりだ、11:45発のANA748便羽田行きに乗るためには何と前日の19:22に蛸島駅を出て15駅先の宇出津で1泊し翌朝1番の列車で穴水に行き、そこから空港までの連絡バスに乗ることになる。ヒコーキに乗るために空港近くで一泊しなければならないとは、何と成田並みだぞ。ホテルがあればいいけど・・・。いずれにしても、空港が出来てものと鉄道に頼るとすれば東京までの時間的距離は短くなっていないようである。
とまあ、調べては見たけれど、鉄道そのものがなくなってしまっては話にならない。しかしだ、石川県が栄えある第3位に輝いた理由は「蛸島という東京から最も遠い終着駅があり、ここから金沢まで、途中二度乗り換えて4時間37分もかかるのが響いている。」わけだから、のと鉄道能登線の終着駅が穴水となった今では東京までの時間的距離は相当短縮され東京から遠いランキングも、残念ながらかなり順位を落としてしまったのではないだろうか。
のと鉄道能登線の穴水以北が廃止されたことで蛸島という東京から最も遠い終着駅がなくなってしまったことになる。蛸島に代わって「最も遠い終着駅」の座を得たのはいったい何線の何と言う駅なのか興味あるところだが、とまれ「鉄道ひとつばなし」の著者である原先生(明治学院大学の教授で専門は政治学)はさぞかしお嘆きのことであろうな。
原武史著「鉄道ひとつばなし」(講談社現代新書 税別740円)
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