夜の庭

 帰宅し、クルマのドアを開けるといい香りが鼻先をかすめる。見上げると白い小さな花が枝いっぱいに私を見ている。駐車スペースと庭の間に植えた「えご」の花である。小さな庭に漂う甘い香りを胸いっぱいに吸い込むと、塵のようにうっすらと積もった今日一日の疲れがすうっと消えていく。


 えごのき(エゴノキ科)は落葉中高木。横浜では5月中旬から下旬にかけて小さな花を枝いっぱいにつけます。花が下向きにつきますので目立ちにくいのですが、足元に白く積もった落ち花や甘い香りでそれと知らされます。株立ちの樹形も美しく庭木にも向いています。材が轆轤(ろくろ)に向くことから轆轤木(ロクロギ)の別名もあります。

 青空をバックにした我が家のえごの写真を載せたかったのですが、しばらく青空が望めそうにありませんので、昨年恩田の森で撮影したものを掲載しました。
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