ビールは半分以下に

 発泡酒や第三のビールを含めたビール系飲料のうち、正真正銘のビールの割合が49.9%となり、半分を切ったと云う記事が一週間ほど前の新聞に出ていた。「課税済み出荷量」がベースの数字のようなので、飲食店では本物のビールが出されることが圧倒的に多い事を考えると、家で飲まれているビールの割合はもっと少ないということだろうな(家庭用の割合がビールの55%に対して発泡酒は95%)。

 かく云う郷秋<Gauche>も家では専ら「ビールもどき」を飲んでいる。発泡酒と第三のビールの割合にも変化があり、2008年に発泡酒と第三のビールの割合が逆転し、今年1~9月には発泡酒が20%、第三のビールが30%となっている。郷秋<Gauche>は今ではもっぱらサントリーの発泡酒を飲んでいるが、登場したばかりの95年に飲んでみた発泡酒はまったく不味い飲み物だったが、各メーカーの研究開発の成果だろう、2000年頃には本物のビールよりものど越しが良くなり、郷秋<Gauche>的にはむしろこちらを好むほどになった。

 同様に2005年頃に登場した第三のビールは、これもホントに不味かったが、今はそこそこの味にまでなってきている。郷秋<Gauche>の「喉・舌センサー」によれば、ビールと発泡酒の違いはほぼなくなっているが、第三のビールはまだ発泡酒には追いついていないと云う結果である。ただし第三のビールの低価格ぶりはちょっと凄いから、同じ土壌で味見をするのは気の毒かも知れないな。

 ご存知の通りビール系飲料の区分は税法上のものであり、それは原材料の違いによるものである。すべての酒類にはかなりの割合の税金がかけられているが、その税率は高い順にビール、発泡酒、第三のビールのであり、つまりは低い税率のカテゴリに入るよう原料を変え、低価格を実現しているということである。ここで問題になるのが税金の二重取り(取られ)である。

 一本345円のビール(大瓶)の価格のうち実に45%、140円が酒税なのだが、その酒税を含んだ小売価格に対して消費税か課税されることになる。税金に対して消費税がかかるという摩訶不思議な構造なのである。消費税が導入された時に、例えばクルマやピアノに対する物品税が廃止され消費税一本になったのだが、酒類やガソリンに対する税金はそのままに消費税が導入されたことから、税金に対して消費税が課税されるという何とも許しがたい状況になったわけだ。

 まっ、郷秋<Gauche>の場合には所得税の納税額が少ないから、善良な国民の一人として国の財政を支えるために毎晩ビールもどきを飲んで酒税で貢献しなければならないと云う事情があるから仕方がないかもな(^^;。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、幾何学模様。
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