唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
知らぬが仏
世田谷区弦巻五丁目で、異常に高い放射線量が測定され話題になっていたが、それはどうも福島第一原発の事故とは関係の無いものが原因であるらしいことが報道されている。つまり、問題の場所にある民家の床下に保管されている瓶から30マイクロシーベルト毎時と云う非常に高い放射線が放出されている「らしい」と云うのである。
この家には年配の女性が永年住んでいたと云うことだが、高い放射線を浴び続けた結果、健康被害があったのか無いのかは不明。しかし、少なくとも存命であることは事実のようである。近隣に住む住民に、以前から原因不明の健康被害が多発していたという報道は、今のところはない。ただし、これから「そう云えばしばらく前から体調が悪かった」と云う訴えが出てくる可能性はあるが、もしあったとすれば「病は気から」を絵に書いたような話であるなぁ。
自宅や近隣の放射線量を図るために自前で測定機器を購入し、自宅の寝室の線量が高いからと、自宅内では比較的低いリビングで寝起きしたり、お子さんへの影響を心配する余りに鬱になってしまったと云う方がいると云う話を、郡山の友人から聞いた。勿論郡山市内にもホットスポットのようなところはあるらしいけれど、良い意味で無頓着な方は何でもないのに、神経質な人の中から鬱状態の人が出るとするならば、これはまさしく「知らぬが仏」ではないか。
勿論、必要な情報が知らされなくて良いと云っているのではない。たとえそれが好ましくないものであったとしても、情報は正しく伝えられる必要があるし、我々市民もそれを正しく理解する必要がある。正しい情報を正しく理解し、過剰に反応することなく、さり気なく必要な注意を払いながらも、何事もなったように当たり前に過ごす。そういうバランス感覚こそが3.11以降の私たちに必要な在り方と云うのか、態度なんじゃないかな。放射能から自分の身体を守ることと同時に、自分の精神を守り、平静を維持することこそが実は大切な事なんじゃないかと、郷秋<Gauche>は思うぞ。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、江の島の、黒ネコ。江の島のネコたちは実に人慣れしていて、レンズを向けると逃げるどころかポーズを取るネコが大半である。