唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
昭和っぽい?
先日、久し振りに乗った電車の中で、高校生の女の子が話している、こんなフレーズが耳に飛び込んできた。
「なんかさ、昭和っぽいのって、いいよね」
何故か、前もなければ後ろもなく、そこだけが聞こえてきた。「なんかさ、昭和っぽいのって、いいよね」。果たして「三丁目の夕日」でも見て来たのかどうかは勿論判らないし、いったい全体、何を指して「昭和っぽい」と云っているのかは謎である。
それはさておき、そうか、今どきの高校生は、3年生だってもうすっかり「平成時代」に入ってからの生まれなんだ。と云うより、平成生まれの大卒が会社に就職している時代になたのだと、あらためて思った郷秋<Gauche>であった。
郷秋<Gauche>がもの心ついた昭和30年代には、明治生はまだ立派な現役だった。その後「明治は遠くなりにけり」なんて云われるようになったけれど、それは大正から数えて50年程は経った頃だったろうか。まだ、いろんなことの移り変わりがゆっくりだった頃、つまり「10年ひと昔」などと云われていた時代の50年と、今の10年が同じくらいの「時代感覚(間隔?)」だろうか。
だとしたら、もはや既に「昭和は遠くなりにけり」、昭和時代が懐かしむ程に遠い昔になりつつあると云う事である。昭和生まれ(しかも真ん中より前だ!)の郷秋<Gauche>としては、ついつい「テレビのチャンネルを回す」と云ってしまったり、電話をかける仕草で、ダイヤルの穴に指を入れて回してみたりと、もう完全に昭和時代の遺物ぶりを発揮しているなぁ。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、「さざんかさざんか咲いた道、たき火だたき火だ落ち葉焚き」の歌に出てくる山茶花(さざんか)。椿に良く似るが、椿が春の花であるのに対して山茶花は、落ち葉焚きの季節、つまり晩秋から冬にかけての花なのである。