ニコンかC社か、それが問題だ

 世界最小最軽量のDSLRだとして高らかに発表されたばかりのNikon(ニコン)D600であるが、残念ながらその座は二ヶ月と少々でC社のカメラに譲り渡さなければならないようである。

 C社からニコンニコンD600よりも更に軽量なフルサイズ一眼レフが発表された模様。どのくらい軽いかと云えば、D600の760gに対して680gとかなり軽量な模様。ストロボは内蔵しないが、その代わりにGPSとWi-Fiを内蔵している模様で、実売価格も18000円程安いと云う情報。C社もやるものである。

 しかしだ、AFポイントがD600の39に対して、僅かに11。測光方式も2016分割に対してたったの63分割。AFポイントは実際の撮影におけるピント合わせにおいて、測光方式は適正露出の設定に大きく影響し、その結果は作品の出来不出来に大きな影響を与えるはずだ。

 軽量コンパクトかつ廉価なボディの登場となれば、キットのレンズも軽量コンパクトでリーズナブルものが欲しい所だが、残念ながら現在のC社のラインナップにはニコンのAF-S 24-85mm f/3.5-4.5G VRに相当するレンズが存在せず、キットで用意されるのは既存のEF24-105mm F4L IS USMとなる。

 いや、このレンズがいけないと云ってるのではない。郷秋<Gauche>としても、廉価なボディであっても予算が許す限り高性能(=高価)なレンズを使うのが良いと思ってはいるが、しかしだ、せっかく安いボディを用意してもレンズキットになるとD600よりも高価になるのでは意味がないだろうと思うぞ。もっとも商売上手なC社のこと、すぐに廉価な標準ズームが登場することとは思うが。

 さて、問題はD600にするか、C社の新フルサイズ機にするかである。まぁしかし、このクラスのカメラを買う人は迷わんだろうと云うのはAPS-C機の場合であって、APS-Cユーザーがフルサイズに移行するとなると、手持ちのレンズの大部分が使えなくなると云う事態が考えられる。となると、これまでの機材を全て売り払って他社のフルサイズに移行と云う事も十分考えられる。

 特にC社の新フルサイズ機にはC社のAPS-C機専用のEF-Sレンズを装着することが出来ないらしいから問題は深刻だろう。この点D600はDXレンズ(ニコンのAPS-C機専用レンズの呼称)を装着すると自動的にDXモードに切り替わる。つまり、これまで使っていたDXの魚眼レンズがそのまま使え、70-300mmのズームレンズは105-450mmの超望遠ズームとして使用することが出来ることになるのだ。なお、DXモードの場合でも1030万画素が確保されるから、実用上はまず問題ない解像感を維持することが出来る。

 旧来からのニコンユーザーは迷わずD600でフルサーズに移行すれば良いわけだが、C社のAPS-C機ユーザーの悩みはさぞかし深いことだろうな。お気の毒さま。いや、待て。家もクルマもカメラも、買うまでが楽しい訳で、そう云う意味じゃぁC社のAPS-C機ユーザーはフルサイズで撮る楽しみ以前に、選ぶ楽しみをたっぷりと味わう事が出来ると云うものだ。羨ましいぞ、C社ユーザー(^^)

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、晩夏の花、芙蓉(ふよう)。南国の花、ハイビスカスと同じアオイ科フヨウ属だから似てはいるけれど、穏やかな花姿の芙蓉の方がやはり日本人の心情にはピッタリくる。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )