唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
大学設置法人に解散命令か
経営が悪化している学校法人堀越学園(群馬県高崎市、大島孝夫理事長。東京都中野区にある堀越高等学校を運営する学校法人堀越学園とは別物)に対して、文部科学省(以下、文科省)が解散命令を出す方向で調整しているとの報道。10月上旬に学校法人側の言い分を聞く聴聞を実施するようだが、解散命令が出れば、学生が通学している大学の経営母体である学校法人に対して初のケースとなるとのこと。
この報道と前後して、日本医療ビジネス大学校(大学校は、学校教育法第一条に云う「大学」ではないので、注意の事)等多数の専門学校等を経営する学校法人村上学園(東京都豊島区、村上一男理事長)が堀越学園と、救済のための提携に合意したとの報道。
果たして村上学園が、堀越学園救済のためにどれ程の資金を用意しているのかが、まず第一のポイントになるだろう。なにせ、堀越学園は教職員に対する給与の支払いが丸1年も滞っているのだから。その他にも、堀越学園が設置する創造学園大学の日本高等教育評価機構による評価が「不認定」となった、返還されない学校債の総発行額は1億円以上など、負債も問題も山積。
しかしだ、仮に負債の精算が出来たとしても、創造学園大学の今年度の入学者が「ゼロ」なのだと云うから、もはや存続不能としか思えないのだが、それでも支援しようと云う村上学園の意図が理解できない。
今年4月に書いたように(see here)、定員を大幅に割り込み回復が見込まれないことから自ら募集を停止し、4年後に廃校とする大学がこれから出てくることは予想していても、監督官庁である文科省から法令に基づき解散命令が出されるような大学設置法人が出て来るとは思いもよらなかった郷秋<Gauche>である。しかし状況が明るみに出るにつけ、在学生や卒業生には気の毒な事ではあるけれど、設置法人の解散、大学の廃校も仕方がないだろうなと思わざるを得ない状況である。
それにしてもだ、絵に書いたような放漫経営を続けてきた堀越学園だけではなく、我が国において高等教育の多くの部分を担う私立大学(大学設置法人)において、解散命令を出さなければならない法人が出る事態に至るまで、必要十分な指導監督を怠ってきた文科省、更には永年にわたり安易な大学設置を認めてきた高等教育行政も、大いに批判の対象となるべきだと、郷秋<Gauche>は思うぞ。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は恩田の森白山谷戸の先週土曜日の様子。刈り取りまで秒読み段階かに思えたけれど、さて、明日出かけて見る田んぼがどんな様子か楽しみである。