玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

とてもいやらしい大根

2007年12月07日 | 日記
 二十五日、本町五・六丁目を中心に開かれた「復興まつり」では、とりわけ柏崎魚市場と柏崎鮮魚商組合の力の入れ方が目立った。“魚屋さん”がまちのド真ん中にテントを張って、これほど大量の魚を売るのは初めてではなかっただろうか。
 しかも、とにかく“安い”。時鮭が丸々一匹たったの千円で、しかもサンマが五匹サービスでついてくるのだ。買わない手はない。取材を済ませて帰りにぶら下げて帰った。途中フォンジェ前を通りかかると、えんま通りの中村まちこさん達が野菜を売っている。「野菜福袋」三百円というのもあって、畑で採ってきて詰めたのだそうだ。
 ぶら下げた鮭を目ざとく見つけて、「石狩鍋には野菜がいりますよ。買ってください」と声を掛けられた。さすが商人、見上げたものだ。買ってあげたかったのだが、そうはいかない事情があった。「ごめんなさい。実はこれから野菜を掘りに行くんです」と弁解した。
 畑の主が高齢者施設に入ってしまったため、収穫を任せられた畑があって、大根やニンジン、春菊などが大量に待っているのだ。畑に到着して大根の太いのに驚いた。人間の脚どころか、やせた人間の胴くらいある。収穫時期を過ぎてしまったのだ。
 隣りには里芋が朽ちかけている。里芋の収穫など初めてだったが、クワで起こして、手際よく、孫芋、子芋、親芋に選別した。両親とも百姓の生まれである。百姓の血がまだ残っているようだ。
 大根の方は太いだけでなく、二股のものあり、三股のものあり、四股のものまである。中に新聞だねになりそうなのがあった。ひっくり返してみると、でべその女がストリップをしているみたいで、とても“いやらしい”のだ。写真で紹介したいのは山々だが、公序良俗に反するので公開はせず、一人で鑑賞することにした。ご覧になりたい方は写真をメールでお送りします。

越後タイムス11月30日「週末点描」より)