新年早々大不況の嵐で、新年会に出席しても、元気の出る話はちっとも出ない。不況はまず自動車産業を直撃していて、部品メーカーの操業短縮や派遣社員の解雇等が連日のように伝えられている。
柏崎の製造業も、自動車産業の下請け企業を中心としているから、大変深刻な事態となっている。しかし、さらにもっと厳しい業種もある。工作機械メーカーがそれだ。ある工作機械メーカーの社長は「部品メーカーはまだいい。受注がゼロになることはない」と話す。
不況時にまず売れなくなるのは高額の耐久消費財である。だからまず自動車が売れなくなって、メーカーを直撃する。車よりも高額な耐久消費財は、車の部品をつくる機械である。工作機械は窮極の耐久消費財であるとも言える。今最も厳しいのは機械メーカーなのだ。
「部品メーカーはまだいい」という社長は、「機械メーカーにとって、受注は“ゼロ”か“全部”かのどちらかだ」とも話す。操業短縮の嵐の中で、増産のために工作機械を購入する企業はあり得ない。今まで合理化のために機械を更新してきた企業にとって、“便利な機械”は雇用確保のためにはかえってマイナスになる。
「一人で何台動かせるか」と効率を求められていた機械も、「何人で一台動かすか」という話に変わってきているという。確かにこんな状況の下では、昔の効率の悪い機械に戻した方が、雇用の安定のためにはプラスになるのだろうが、タイムマシンで呼び戻すこともできない。
産業革命下のイギリスで、“機械に仕事をうばわれてはならない”と、機械をぶち壊す「ラッダイト運動」があったことを教科書で習ったことを思い出した。
柏崎の製造業も、自動車産業の下請け企業を中心としているから、大変深刻な事態となっている。しかし、さらにもっと厳しい業種もある。工作機械メーカーがそれだ。ある工作機械メーカーの社長は「部品メーカーはまだいい。受注がゼロになることはない」と話す。
不況時にまず売れなくなるのは高額の耐久消費財である。だからまず自動車が売れなくなって、メーカーを直撃する。車よりも高額な耐久消費財は、車の部品をつくる機械である。工作機械は窮極の耐久消費財であるとも言える。今最も厳しいのは機械メーカーなのだ。
「部品メーカーはまだいい」という社長は、「機械メーカーにとって、受注は“ゼロ”か“全部”かのどちらかだ」とも話す。操業短縮の嵐の中で、増産のために工作機械を購入する企業はあり得ない。今まで合理化のために機械を更新してきた企業にとって、“便利な機械”は雇用確保のためにはかえってマイナスになる。
「一人で何台動かせるか」と効率を求められていた機械も、「何人で一台動かすか」という話に変わってきているという。確かにこんな状況の下では、昔の効率の悪い機械に戻した方が、雇用の安定のためにはプラスになるのだろうが、タイムマシンで呼び戻すこともできない。
産業革命下のイギリスで、“機械に仕事をうばわれてはならない”と、機械をぶち壊す「ラッダイト運動」があったことを教科書で習ったことを思い出した。
(越後タイムス2月13日「週末点描」より)